扇澤郁

パラグライダー界のパイオニア：扇澤郁の挑戦と功績

扇澤郁氏は、日本のパラグライディング界を代表するトップアスリートです。1959年富山県高岡市生まれ。高岡南高校卒業後、数々の挑戦を続け、世界レベルで活躍するパイオニアとして知られています。

スキーヤーからパラグライダーへ

扇澤氏の冒険は、1987年、三浦雄一郎氏のスキーチームへの参加から始まりました。極限の世界を体感した経験は、後にパラグライダーの世界へと導く大きな転機となります。1989年、パラグライダーに転向すると、すぐにその才能を開花させました。同年、自身のチーム『チームアエロタクト』を結成し、立山パラグライダースクールを開校。指導者としての顔も持ちながら、選手としてのキャリアを着実に築き上げていきます。

国内外での活躍

1991年から1992年にかけては、ジャパンリーグで2連覇を達成。その後も国内では常にトップクラスの実力を発揮し、1994年と2003年にはパラグライディング日本選手権で優勝しました。ジャパンリーグでは、1998年から2000年まで3連覇を達成するなど、日本のパラグライディング界を長年に渡り牽引し続けてきました。

国際舞台でも、その活躍は著しいものがありました。1993年から2003年にかけて、パラグライディング世界選手権に日本代表として6回連続出場。1995年のパラグライディングワールドカップフランス大会では3位入賞を果たしました。さらに、2007年の茨城大会でも4位入賞と、世界を舞台に日本のパラグライダー界を代表する存在として活躍しました。

究極のアドベンチャーレースへの挑戦

扇澤氏の挑戦は、国内外の大会にとどまりません。世界最高峰のアドベンチャーレースとして知られる『レッドブルX-Alps』にも挑戦しました。アジア人として初めてこのレースに参加し、2007年には5位入賞という快挙を達成。50名もの参加者の中で、完走を果たした最後の5名の一人となりました。2013年の大会にも出場しましたが、残念ながら途中棄権となりました。それでも、その挑戦は多くの人の心を掴み、日本のパラグライダー界に新たな地平を開拓したと言えるでしょう。

指導者としての貢献

選手としての活躍に加え、扇澤氏はアエロタクトSIVコースインストラクター、NPO法人日本パラグライダー協会（JPA）スーパーバイザーとして、後進の育成にも尽力しています。長年の経験と知識を活かし、日本のパラグライディング界の発展に大きく貢献しています。

メディアへの出演

2021年11月30日には、BS-TBS『アドベンチャー魂』#7「X-Alps：パラグライダー」に出演。その経験や情熱を多くの視聴者に伝えました。

まとめ

数々のタイトルを獲得し、世界レベルの舞台で活躍してきた扇澤郁氏。その功績は、パラグライダーというスポーツの魅力を広く伝えるとともに、日本のパラグライディング界のレベル向上に大きく貢献しました。これからも、選手、指導者として、さらなる活躍が期待される人物です。

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