扉 (ゲーム・オブ・スローンズ)

『扉』あらすじ

このエピソードでは、主要な登場人物たちの物語が複雑に絡み合い、重要な転換点を迎えます。

壁の北にて

ブランは〈三つ目の鴉〉と共に過去を視る旅を続け、驚くべき真実を目撃します。それは、〈森の子ら〉がドラゴングラスを使って最初のホワイト・ウォーカーである〈夜の王〉を作り出したという事実でした。ブランは一人で幻視を見ている最中、〈夜の王〉に触れられ、現実世界でもその影響を受けてしまいます。これにより、〈夜の王〉はブランの居場所を突き止め、洞窟への侵入を許してしまうことになります。

ホワイト・ウォーカーと亡者の軍勢が洞窟に迫り、〈三つ目の鴉〉はブランに逃げるよう促します。激しい戦闘の中、ブランは幻視の中で若き日のホーダーを目撃し、現実世界でのホーダーに憑依します。ミーラの「扉を押さえて！」という叫び声に応え、ホーダーは扉を死守しますが、その過程で命を落としてしまいます。この時、ブランが過去のホーダーに影響を与えたことで、現在のホーダーが言葉を失った理由が明らかになるのです。

〈壁〉にて

サンサはピーター・ベイリッシュと面会し、ラムジーとの結婚を強要されたことへの怒りをぶつけます。ベイリッシュはウィンターフェル奪還のための協力を申し出ますが、サンサはこれを拒否。しかし、ベイリッシュがリヴァーラン奪還の情報を伝えたことで、サンサはブライエニーにリヴァーランへ向かい、ブリンデン・タリーに協力を求めるよう命じます。

一方、ジョン・スノウとサンサはボルトン家に対抗するための戦略を練ります。サンサは、リヴァーランを奪還したブリンデン・タリーがスターク家に味方する可能性を示唆します。そして、ジョン、ダヴォス、サンサ、ブライエニーらは〈黒の城〉を出発し、ウィンターフェル奪還へと動き始めます。

ブレーヴォスにて

アリアは〈顔のない男たち〉の訓練を続け、ジャクェン・フ=ガーから暗殺任務を与えられます。ターゲットは女優のレディ・クレイン。アリアはクレインの出演する劇を観劇し、彼女の習慣を把握しようと試みます。しかし、劇の内容に憤りを感じ、複雑な感情を抱くようになります。

鉄諸島にて

鉄諸島の選王民会では、ヤーラが女王の座を要求しますが、ユーロンが現れて兄を殺したことを告白し、王位を主張します。ユーロンはデナーリスとの同盟を提案し、鉄諸島の王に選ばれます。ヤーラとシオンは、支持者と共に艦隊を盗んで逃亡を余儀なくされます。

ミーリーンにて

ティリオン、ヴァリス、グレイ・ワーム、ミッサンデイは、親方たちとの和平協定について話し合います。彼らはデナーリスへの支持を固めるために、〈紅の祭司〉のキンヴァラを呼びます。キンヴァラはデナーリスを〈光の王〉に選ばれし者だと述べ、協力を約束します。しかし、ヴァリスはキンヴァラの宗教を疑います。キンヴァラはヴァリスの過去を語り、彼を沈黙させます。

ヴァエス・ドスラクにて

ジョラーはデナーリスに灰鱗病を告白します。デナーリスはジョラーに治療法を探し、病を治してから戻ってくるように命じます。そして、デナーリスはダーリオと共にドスラク人を率いてヴァエス・ドスラクを出発します。

製作

このエピソードの脚本は、原作者との協議に基づき、未刊行の原作『冬の狂風』の内容が一部反映されています。特に、ホーダーの悲劇的な運命は、原作者自身のアイデアによるものです。鉄諸島の選王民会のシーンは、『乱鴉の饗宴』に描かれた内容が用いられています。また、アイスランドのバンド”オブ・モンスターズ・アンド・メン”がカメオ出演し、ヴォランティスの〈紅の祭司〉キンヴァラ役には、イスラエルの女優アニア・バクシュタインが起用されています。このエピソードは、ホーダー役のクリスチャン・ナイアン、〈三つ目の鴉〉役のマックス・フォン・シドーにとって、最後の出演となりました。

評判

『扉』は789万人の視聴者数を記録し、第68回プライムタイム・エミー賞ではヘアスタイリング賞、音響編集賞、監督賞にノミネートされ、メイクアップ賞(特殊メイク)を受賞しました。

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