手信号

手信号とは

手信号とは、手の動きや指の形を利用して、意思疎通や指示伝達を行う方法です。言葉を使わずとも、視覚的に情報を伝えることができるため、様々な場面で活用されています。

手信号が使われる状況

手信号は、以下のような状況で利用されます。

交通整理: 警察官や交通巡視員が、道路や交差点で交通整理や合図を行う際に使用します。特に、信号機がない場所や、信号機が故障した場合に重要な役割を果たします。
鉄道: 鉄道の係員が、鉄道信号機の代わりとして、手信号を使用します。例えば、列車の出発や停止の指示などを手信号で伝えます。
緊急時: 声を発することができない状況、例えば、警備、警察活動、軍事行動、水中でのダイビングなどにおいて、手信号がコミュニケーション手段として用いられます。
騒音下: 騒音で声が聞こえにくい場所、例えば証券取引所などでも、手信号が有効な通信手段となります。
その他: ドメスティックバイオレンスを受けている人が、助けを求める際に手信号を使うこともあります。

日本における手信号

道路交通法における手信号

日本の道路交通法では、警察官や交通巡視員が手信号によって交通整理を行うことが認められています。手信号には、手による合図だけでなく、誘導棒などの灯火を用いた合図も含まれます。

手信号による交通整理

手信号による交通整理は、以下の資格者が行います。

警察官
交通巡視員

手信号の定義は、資格者の手による合図、または資格者が持つ灯火による合図とされています。

手による合図の意味

腕を横に水平にあげた状態:
水平にあげた腕と同じ方向: 青色の灯火と同じ意味で、進行可能を意味します。
水平にあげた腕と対面する方向: 赤色の灯火と同じ意味で、停止を意味します。
腕を垂直にあげた状態:
垂直にあげる前の水平にした腕と同じ方向: 黄色の灯火と同じ意味で、注意を促します。
垂直にあげる前の水平にした腕と対面する方向: 赤色の灯火と同じ意味で、停止を意味します。

灯火による合図の意味

灯火を横に振っている状態:
灯火が振られている方向と同じ方向の交通: 青色の灯火と同じ意味で、進行可能を意味します。
灯火が振られている方向と同じ方向の交通と、交差する交通: 赤色の灯火と同じ意味で、停止を意味します。
灯火を頭上にあげている状態:
頭上にあげる前の灯火が振られていた方向と同じ方向の交通: 黄色の灯火と同じ意味で、注意を促します。
頭上にあげる前の灯火が振られていた方向と同じ方向の交通と、交差する交通: 赤色の灯火と同じ意味で、停止を意味します。

停止位置

手信号による交通整理の場合、停止位置は信号機がある場合と同様です。ただし、交差点以外で横断歩道、自転車横断帯、踏切がない場所では、手信号を行う警察官の1メートル手前で停止する必要があります。

運転者の手信号

車両の運転者は、方向指示器や制動灯が故障した場合や、装備されていない場合に、手信号で合図を行う義務があります。手信号は、左右どちらかの腕を使って行います。

手信号の種類と意味

片腕を真横水平に伸ばす:
右腕: 右折または右方への進路変更を意味します。
左腕: 左折または左方への進路変更を意味します。
片腕を真横水平にあげ、肘から上を垂直に折り曲げる:
右腕: 左折または左方への進路変更を意味します。
左腕: 右折または右方への進路変更を意味します。
片腕を真横斜め下45度に伸ばす: 停止または徐行（ブレーキ）を意味します。
* 片腕を真下に伸ばし、掌を後方に向けた腕を後方斜めに振り続ける: 後退（バック）を意味します。

まとめ

手信号は、言葉を使わずに意思を伝達する重要な手段であり、交通整理、鉄道、緊急時など、様々な場面で活用されています。特に、運転者は道路交通法に定められた手信号を正しく理解し、安全運転を心がける必要があります。

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