抱かれたい、もう一度 -LOVE THAT WAS LOST-

「抱かれたい、もう一度 -LOVE THAT WAS LOST-」は、1981年4月25日にリリースされた矢沢永吉の9枚目のシングルです。

このシングルは、矢沢が活動拠点をロサンゼルスに移し、現地でレコーディングを行った最初の作品として知られています。それまでの日本の音楽シーンとは異なる、アメリカの音楽のテイストが色濃く反映された楽曲となっています。

作詞と編曲は、ボビー・ラカインドとポール・バレアが担当しました。歌詞は全編英語で、当時の矢沢の音楽的な挑戦と国際的な視野を象徴しています。この楽曲は、単に日本の音楽シーンにとどまらず、よりグローバルな音楽市場への進出を意識した作品と言えるでしょう。

ディスクジャケットは、写真家の篠山紀信によって撮影されました。矢沢が着用しているのは、アメリカのプロバスケットボールリーグ、NBAのロサンゼルス・レイカーズのブルゾンです。これは、矢沢が現地でNBAの試合を観戦した際に購入した私物であり、彼のライフスタイルや音楽への情熱が垣間見える一枚となっています。このジャケット写真は、後に同年のコンサートツアーのポスターにもイラスト化されて使用され、ファンの間で広く知られることとなりました。

収録曲は以下の2曲です。

1. 抱かれたい、もう一度 -LOVE THAT WAS LOST-
* 日立マクセル・カセットテープのCMソングとしても使用されました。
2. The Ride

このシングルは、矢沢永吉が新たな音楽性を追求し、国際的な活動を本格化させた時期の重要な作品の一つであり、彼の音楽キャリアにおける転換点を示すものとして、今もなお多くのファンに愛されています。アメリカでのレコーディングという新しい試みは、彼の音楽に新たな深みと広がりをもたらし、その後の活動にも大きな影響を与えました。

この楽曲は、矢沢永吉の音楽的な進化と、彼のグローバルな視野を体現する作品と言えるでしょう。また、ジャケット写真を含めたトータルなアートワークも評価が高く、彼の音楽活動における重要なマイルストーンの一つとして、長く語り継がれています。

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