拉孟・騰越の戦い

拉孟・騰越の戦い

拉孟・騰越の戦い（1944年6月2日～9月14日）は、中国・雲南省とビルマ国境にて行われた重要な軍事衝突です。この戦いは、日本軍と連合軍（中国・アメリカ軍）の間で繰り広げられ、孤立した日本軍が引き起こした過酷な状況の下で、戦闘が進行しました。日本軍は南部ビルマを占拠しており、目標は援蔣ルートを封じることでしたが、連合軍の支援によって形勢が急速に変化し、1944年には中国軍が反撃を開始しました。

戦闘の背景

1942年、日本軍はビルマを攻略し、そのまま中国の雲南省に侵攻しました。まず拉孟と騰越を占領し、しばらくは中国軍を追い詰めていました。しかし、連合軍の支援がさらに強化されると、中国軍は近代的な装備を手に入れ、日本軍に反撃を決意しました。これはアメリカ軍が中国への物資空輸を続けていたことによるものでした。戦局が変わる中、日本軍は孤立し、次第に困難な状況に陥りました。

戦闘の進行

1944年6月、雲南遠征軍は拉孟に対して第二次反攻に乗り出しました。主な攻撃が始まると、日本軍の守備隊は徐々に追い詰められていきます。守備が手薄になる中、連合軍は攻勢を強め、拉孟守備隊は苦境に立たされました。多くの部隊が増援もままならない中、主力は防御と反撃を繰り返しましたが、連合軍の攻撃は日増しに厳しくなっていきました。

6月27日、騰越を攻略するため雲南遠征軍は本格的な攻撃を開始。防御に移行した日本軍は武器弾薬の補給不足から次第に劣勢となり、死亡・負傷者が続出しました。7月に入ると、敵の物量攻撃に耐え続ける日本軍にとって、もはや持ちこたえる時間も限られていました。

玉砕

9月7日には、日本軍の守備隊はもはや完全に孤立し、700名以上が戦死し、最終的には全滅に至りました。この「玉砕」は、孤島ではなく大陸において起きた珍しいケースとして歴史に名を刻むことになります。中国軍もまた、日本軍との死傷者の数において数倍の犠牲を強いられました。

戦いの評価

拉孟と騰越の戦いは、中国軍にとって厳しい戦況の中での貴重な勝利とされました。また、日本軍も他の戦線で困難な状況が続いており、戦力の集中が求められました。この戦いの結果、雲南省の日本軍はさらに厳しい状況に立たされ、連合国軍とはこの後も難しい状況が続くことになりました。

戦後、拉孟・騰越の戦いは、大陸における玉砕の象徴的な出来事として見なされ、数多くの資料や文献に刻まれました。現在でも、その歴史的意味合いが語り継がれています。

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