接地抵抗計

接地抵抗計の概要

接地抵抗計は、接地された導体と地面の間の電気抵抗を測定するための器具です。正確な接地が必要な電気設備の安全性を保証するために、接地抵抗計は非常に重要です。接地抵抗は、システムの電気的安定性や保護に大きく関与しており、定期的なチェックが推奨されています。

測定方式

接地抵抗計による測定は、主に電圧降下式や定電流式を用います。具体的には、接地電極から電流補助棒に一定の電流 i [A] を流すことで、接地電極と電圧補助棒間の電圧 v [V] が測定されます。この電圧は抵抗に比例し、接地抵抗 R [Ω] は R = v/i の式により計算されます。最近では、直読式接地抵抗計が一般的に使われ、測定結果が自動的に表示されるため、ユーザーにとって便利です。また、この測定器は、バッテリーからインバータを介して数十mAの定電流を供給します。

測定電流の周波数は数百Hzに設定されており、分極現象を防ぎ、商用周波数の影響を避けるために重要です。接地電極と電圧補助棒間の電圧は微小であるため、増幅装置を用いて指示計を駆動させる仕組みになっています。他にも、様々な測定方式が存在し、特に大規模な接地システムには、特別な方法が求められます。

使用方法

接地抵抗計はメーカーごとに異なる特徴があるため、取扱説明書に従った使用が必要です。一般的な測定手順としては以下のようになります：
1. 接地電極（E）から約10m離れた位置に電圧補助棒（P）を打ち込みます。
2. さらに10m離れた位置に電流補助棒（C）をほぼ一直線になるように設置します。
3. 必要に応じて、接地線を接地機器の接地端子から外します。
4. 接地抵抗計のE端子とP端子、C端子をそれぞれ接続します。
5. 測定ボタンを押して、指示器が指定の値になっていることを確認します。これにより実際の接地抵抗を正確に測定することができます。

また、簡易測定法として既存の接地極を指定し、その周りに補助接地棒を配置して測定を行う方法もあります。

測定手順

以下は接地抵抗計を用いた一般的な接地抵抗の測定手順の概要です：

• - 被測定接地極の周囲から適切な距離に補助棒を打つ。
• - 接続が正常か確認し、測定ボタンを押すことで抵抗値を取得します。

特に注意が必要なのは、周囲の電圧や接地条件が測定結果に影響を及ぼすため、状況に応じて適切な事前準備を行うことです。

まとめ

接地抵抗計は、多種多様な測定方法を駆使し、電気設備の安全性を確保する上で不可欠なツールです。定期的な測定と適切な使用方法を守ることで、接続の安定性を高め、安全な電気環境の維持が可能となります。

もう一度検索