接岨峡温泉駅

接岨峡温泉駅

接岨峡温泉駅（せっそきょうおんせんえき）は、静岡県榛原郡川根本町犬間に位置する大井川鐵道井川線の駅です。長島ダム建設という大きな出来事を経て、その名を変えて現在に至ります。

歴史

この駅は、1959年（昭和34年）8月1日に川根長島駅として開業しました。その後、1990年（平成2年）10月2日に長島ダム建設に伴う新線開通が行われ、これに合わせて接岨峡温泉駅へと改称されました。ダム建設が駅名変更のきっかけとなった、記憶に残る駅です。

駅構造

島式1面2線のホームを持つ構造で、列車の行き違いが可能です。こじんまりとした駅ですが、風光明媚な景色を眺めながら列車の到着を待つことができます。

付記事項

構内の千頭寄りには車庫があり、かつては車両の夜間滞泊に使用されていました。これは、当時の運行状況を物語る貴重な遺構と言えるでしょう。また、旧川根長島駅開業当時は相対式1面2線と待機線1線があったことからも、当時の賑わいが偲ばれます。

駅周辺

駅周辺には、その名の由来ともなっている接岨峡温泉が広がっています。温泉会館や資料館やまびこなど、観光スポットも点在しており、大井川の雄大な自然を満喫できます。また、静岡県道388号接岨峡線が駅前を通っており、車でのアクセスも可能です。

接岨峡温泉
接岨峡温泉会館
資料館やまびこ
大井川
* 静岡県道388号接岨峡線

その他の特徴

駅の付近には、接岨峡温泉の集落（長島集落）が広がっています。この集落は、かつては現在地よりも低い谷底に位置していましたが、長島ダム建設によって元の場所が水没することになったため、駅の付近に移転してきました。この移転を機に、駅名も従来の川根長島駅から接岨峡温泉駅へと改称されたのです。

興味深いことに、駅名の由来となった長島集落の住民の多くは長嶋姓であるそうです（長島ではない）。また、大井川の対岸にある梅地集落の住民の多くは筑地姓であると言われています。彼らは室町時代に京都近郊の梅津から移住した筑地氏の末裔とされ、集落の名も「梅津」から変化したと伝えられています。

隣の駅

大井川鐵道

■井川線

奥大井湖上駅 - 接岨峡温泉駅 - 尾盛駅

(路線変更以前)

大井川鉄道

井川線

犬間駅 - 川根長島駅 - 尾盛駅

接岨峡温泉駅は、その歴史と周辺の自然、そしてそこに住む人々の物語が深く結びついた魅力的な駅です。大井川鐵道井川線に乗って、ぜひ一度訪れてみてください。

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