揖斐川橋

揖斐川橋の概要

揖斐川橋（いびがわばし）は、岐阜県大垣市と安八郡安八町を結ぶ揖斐川に架かる橋です。歩行者と自転車専用として供用されており、地域の重要な交通路となっています。この橋は、1886年に建設された鉄道橋を改修したもので、元々は東海道本線の一部として使用されていました。1886年に完成した揖斐川鉄道橋を基に、1913年に道路橋へと転用されました。

歴史的背景

揖斐川橋は、1886年に東海道本線の大垣駅から岐阜駅（現：加納駅）を結ぶ際に開通した鉄道橋です。この橋は、日本初の幹線鉄道である東海道本線における重要な遺構で、2008年には国の重要文化財に指定されました。特に、設計にはイギリスの建築技師ポーナルが携わり、当時の高度な技術を活用した点が評価されています。

橋の延長は325.1メートル、幅は3.4メートルで、5連のトラス構造を持っています。支間は約63.4メートルで、高さは5.3メートルです。適用されたトラスの技術は当時の最先端を誇り、今もほとんど当時のままの姿を保っています。

構造と設計

揖斐川橋は、下路ダブルワーレントラス（ピン結合）橋として設計されており、その主な材料には鉄が用いられました。橋脚は円形の煉瓦井筒で支えられており、その直径は約12フィートです。建設当初の計画では鋳鉄柱方式が考えられていましたが、川底の弱い基盤を考慮し、構造が変更されました。

修復作業は度々行われており、1960年代には橋の床が鉄筋コンクリートに改修され、1970年代から1980年代には橋脚の剥離や亀裂が見つかり、さらなる補強が施されています。2000年には自動車通行が禁止され、現在は歩行者や自転車が安全に通行できる橋として利活用されています。

文化的意義

この橋は、地域住民にとって重要な歴史的資産であるだけでなく、日本の鉄道技術史においても重要な役割を果たしてきました。特に、橋が国の重要文化財に指定されたことで、今後もその価値が評価され続けることが期待されます。

まとめ

揖斐川橋は、岐阜県内に残る貴重な鉄道遺構であり、地域の歴史を物語る存在です。自転車や歩行者専用として活用され、多くの人々に親しまれています。今後もこの橋の魅力や重要性が広まることを期待しています。

もう一度検索