摂津艦

摂津艦の歴史

摂津艦（せっつかん）は、日本海軍の軍艦であり、特に砲艦としての役割を果たしました。艦名の由来は摂津国にあり、正式には「摂津艦」と呼ばれていますが、一般的には「摂津」と表記されることが多いです。1868年（慶応4年）に購入され、1874年（明治7年）以降は主に練習船として用いられました。

艦歴

元々、摂津艦は汽船「コヤホッグ」としてアメリカで建造され、南北戦争では北軍に使用されていました。1868年に外国人から購入された後、明治元年12月には「摂津丸」と命名され、広島藩に管理されることになりました。

その後、1870年に普仏戦争が勃発すると、日本も中立を守るために艦隊を編成し、摂津丸もその一環として兵庫港に派遣されました。1871年3月には広島藩から艦の返上が申し出られ、最終的には前年に相当する4月に広島藩に返還されました。

一番貯蓄船

1871年9月、艦名は「一番貯蓄船」と改称され、五等艦としての等級も定められました。1872年には造船局附属となり、次第に艦の機関が撤去されていきました。明治6年には提督府の管轄下に置かれたり、元の主船寮所轄に戻されたりするなど、管理機構に変化が見られました。

1874年7月、艦名が「摂津艦」に戻され、練習艦として指定されました。さらに、1875年からは海軍省内での練習艦として使われるようになりました。1876年には横浜港で貯蓄船に指定され、その後も海軍の練習用途に用いられました。1878年には横須賀に移動し、以降は具体的な艦位が廃止されることになります。

除籍とその後

1886年には除籍され、雑役船となりましたが、同年には再び兵学校の授業船として使用されることとなります。1888年には兵学校が広島県江田島に移転され、艦は2,300円で売却されるに至りました。

艦長

摂津艦には数名の艦長が在任しました。明治元年9月からは兼坂熊四郎が指揮し、その後も磯辺包義や相浦紀道、その他多くの艦長が指揮をとっていました。艦歴の中で、艦長が交代するたびに艦の運用に影響を及ぼし、船の用途や管理が変わっていく様子が伺えます。

まとめ

摂津艦は、明治時代の日本海軍における重要な艦船でした。砲艦としての役割を担いながら、後には練習艦ともなり、多くの歴史的瞬間を見守ってきました。その艦歴は、日本の海軍の変遷を示す一端を担っています。

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