撮られたい

撮られたい

『撮られたい』は、今野杏南による日本のロマンス小説です。自身のグラビアアイドルとしての経験を基に執筆され、単行本、文庫版、漫画版が展開されています。

概要

著者の今野杏南が、大石圭の小説の表紙モデルを務めた際、編集者との会話がきっかけで小説執筆に至りました。自身の職業であるグラビアアイドルを題材に、その世界で生きる女性の姿を描いています。内容は官能小説として分類されることもあります。

2014年4月15日にTOブックスから単行本が発売され、その後、携帯小説アプリ「エブリスタ」で掲載を開始。71日間で100万円の売り上げを達成しました。2016年9月1日にはTO文庫から文庫版が発売されています。2015年10月26日からはWebヤングキングにて佐野タカシ作画による漫画版が約1年間連載されました。

あらすじ

売れないグラビアアイドル、雨野はな。仕事は減り、マネージャーからクビを宣告され、彼氏にも別れを告げられます。絶望の中、カメラマン・秋崎に撮られたグラビアがきっかけで人気が急上昇。秋崎との関係を通じて、はなは女性としての輝きを取り戻していきます。

登場人物

雨野はな（あまの・はな）
4年目の崖っぷちグラビアアイドル。所属はオフィスフラワー。大きな胸が特徴でグラマラス。水着の仕事は好きだが、男性に媚びる表情や仕草は苦手。根暗で不器用な性格。
千葉県出身で、母親が経営するスナックで育つ。スナックでの経験から、性に対してトラウマを抱いていたが、秋崎との出会いをきっかけに開放されていく。
秋崎楓（あきざき・かえで）
青年誌「ヤングジャンジャン」で活動するグラビアカメラマン。人の心を覗き込むような写真を得意とする。既婚者。
後にアイドルグラビア以外にも進出し、国際写真芸術賞を受賞。個人的な趣味として盗撮も行っている。
山田
オフィスフラワーのマネージャー。敏腕だが、将来性のないタレントには厳しい。「グラビアアイドルの仕事は性的対象となること」をモットーとしている。
前田桃（まえだ・もも）
オフィスフラワーの先輩アイドル。病欠の穴埋めとしてはなに仕事が回ってくる。
悠斗（ゆうと）
はなの彼氏。30歳。はなの活動を応援しているが、内心では水着姿を他人に見られることに抵抗がある。
砂山皐月（すなやま・さつき）
黒髪ロングヘアのグラビアアイドル。はなとは友人でありライバル。
原田夏樹（はらだ・なつき）
皐月の友人でサラリーマン。秋崎と会えない間、欲求不満を抱えたはなに誘惑される。

書誌情報

単行本
『撮られたい』（2014年4月15日、ティー・オーエンタテインメント、ISBN 978-4864722414）
文庫本
『撮られたい』（2016年9月1日、TO文庫、ISBN 978-4864725170）
漫画版
『撮られたい』（2017年4月24日、少年画報社、ISBN 978-4785959968）

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