改大鳳型航空母艦

改大鳳型航空母艦概要

改大鳳型航空母艦（改大鳳型）は、日本海軍が太平洋戦争中に計画した大鳳の改良型で、計画番号はG15です。この型は、当初5隻の建造が予定されていましたが、戦局の変化により、最終的には中止となりました。本艦の設計は大鳳を基にし、いくつかの小規模な改良がなされていました。

機体の特性

改大鳳型は装甲空母としての特性を引き継ぎつつ、以下のような改良点が施される予定でした。

• - 水中防御の強化：改大鳳型では、水中防御が強化され、300kg相当から350kgにアップしました。
• - 高角砲の増備：高角砲の数は大鳳型の12門から16門に戻されました。
• - 飛行機搭載の効率化：飛行甲板には電動揚弾筒と揚魚雷筒が設置され、効率的な兵器搭載が可能となる予定でした。
• - スペースの拡張：艦橋の位置を外側にシフトさせることで、飛行甲板の幅を広げるなど、さまざまな設計改良が行われました。

このようにして、改大鳳型は高い対空能力と飛行機搭載能力を持つことを目指しました。搭載機数は、大鳳とほぼ同じ61機とされていましたが、機体の種類によっては75機以上搭載可能との資料もありました。

建造中止の経緯

1944年から1945年にかけて、この航空母艦は計画的に起工される予定でした。しかし、ミッドウェー海戦での空母の損失を補うため、より早く建造できる雲龍型の建設が優先されました。その結果、改大鳳型の1番艦5021号艦は起工が遅れることになりました。さらに、昭和18年8月に策定された第三戦備計画により、最終的には改大鳳型の建造は中止されてしまいました。これにより、日本海軍が設計した本格的空母は実質的に終焉を迎えることとなりました。

主な技術的仕様

• - 基準排水量: 約30,360トンまたは30,600トン
• - 全長: 264.5メートル
• - 最大速力: 33.3ノット
• - 飛行甲板サイズ: 261.5メートル x 30.0メートル
• - 兵装: 九八式高角砲16門と25mm高角機銃22基など

登場作品

改大鳳型は、いくつかのゲーム作品にも登場しています。

• - 『World of Warships』 では、改大鳳型を「白龍」として操作可能です。
• - 『アズールレーン』 では、白龍を擬人化したキャラクターが特別計画艦として登場しています。
• - 『戦艦少女R』 には、改大鳳型をモデルにしたキャラクターが「初姫」として登場します。

結論

改大鳳型航空母艦は、日本海軍の歴史の中で重要な位置を占める存在でありながら、時代の波に翻弄され、未完のままその設計は消えていきました。その技術力や設計思想は、残された資料から伺うことができますが、実戦での運用を見ることはありませんでした。

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