政府統計共同利用システム

政府統計共同利用システム

政府統計共同利用システムは、独立行政法人統計センターが運営する、日本の公的統計に関する基盤システムです。このシステムは、各府省や地方公共団体が実施する統計調査やデータ公表業務を集約し、政府全体の共通インフラとして機能しています。

概要

このシステムは、統計関連業務を13のサブシステムに集約し、効率化を図っています。英語名称は「Inter-Ministry Information System for Official Statistics」で、略称はIMISOSです。政府統計の作成、データ提供、オンライン調査など、幅広い業務をサポートしています。

システム構成

システムは、各府省共同利用型システムとそれに付随するシステムで構成されています。霞が関WANとインターネットに接続され、それぞれ異なる機能を提供します。霞が関WANを通じて各府省や地方公共団体が業務処理や情報共有を行い、一般利用者はインターネット経由で政府統計の総合窓口からサービスを利用します。

主なサブシステムは以下の通りです。

政府統計の総合窓口 (e-Stat): 公的統計に関する情報を集約したポータルサイト。
統計地理情報システム: 統計データを地理情報と組み合わせて表示。
統計表管理システム: 統計データの表形式での管理。
統計情報データベース: 大量の統計データを格納・管理。
地域統計分析システム: 地域ごとの統計データを分析。
標準地域コード管理システム: 地域コードを標準化。
統計分類データベース: 統計データの分類を管理。
調査項目データベース: 統計調査で使用する項目を管理。
政府統計オンライン調査総合窓口（オンライン調査システム）: インターネットを利用したオンライン調査システム。
調査員管理システム: 調査員の情報を管理。
事業所・企業データベース（事業所母集団データベース）: 事業所や企業に関する情報を集約。
認証システム: システムへのアクセス認証を管理。
利用機関総合窓口（業務ポータルサイト）: システム利用機関向けのポータルサイト。

政府統計の総合窓口 (e-Stat)

e-Statは、公的統計に関する情報を集めたポータルサイトです。総務省統計局が2003年に開始した「統計データ・ポータルサイト」を前身とし、2008年に現在の形となりました。統計法に基づき、政府機関が作成した統計の公表はこのサイトを通じて行われることが標準となっています。

政府統計オンライン調査総合窓口

政府統計オンライン調査総合窓口 (e-survey) は、政府の公的統計調査で使用される共通のインターネット調査システムです。新型コロナウイルス感染症の流行時には、対面調査が困難になったため、多くの政府調査がこのシステムを利用して実施されました。

事業所・企業データベース

事業所母集団データベースは、2007年の統計法改正に基づき作成されました。経済センサスや経済構造実態調査などの結果に、行政記録や事業所・企業照会情報を加え、日本国内のすべての事業所・企業情報を随時更新しています。行政機関や地方公共団体は、このデータベースを利用して統計作成や調査のサンプリングを行うことができます。

歴史

2003年の「電子政府構築計画」において、「統計データ・ポータルサイト」の構築が計画され、これがe-Statの原型となりました。その後、2006年の「統計調査等業務の業務・システム最適化計画」に基づき、各省庁共同利用型のシステムが開発され、2008年4月1日に政府統計共同利用システムが稼働を開始しました。

関連情報

電子政府: 日本における電子政府の取り組み
高度情報通信ネットワーク社会形成基本法: 情報通信ネットワーク社会形成の基本法
デジタル社会形成基本法: デジタル社会形成に関する基本法
ベース・レジストリ: 行政情報を管理するシステム
統計: 日本の公的統計制度に関する情報

外部リンク

e-Stat（政府統計の総合窓口）
政府統計オンライン調査総合窓口 - 統計センター
政府統計コードとは - 総務省統計局
政府統計コード一覧 - 政府統計の総合窓口 (e-Stat)
政府統計共同利用システムの運用を開始～平成20年4月1日、ITの活用による新しい統計サービスがスタートします！(報道資料) - 総務省統計局
統計調査等業務の業務・システム最適化と政府統計共同利用システム - 総務省統計局
* 統計センター

もう一度検索