故障者リスト

故障者リスト（こしょうしゃリスト）

故障者リストとは、MLB（メジャーリーグベースボール）、NBA（ナショナルバスケットボールアソシエーション）、NFL（ナショナルフットボールリーグ）などのプロスポーツリーグで、怪我や病気により試合に出場できない選手が登録される制度です。このリストに登録されることを「故障者リスト入り」と呼び、登録された期間中は公式戦への出場が認められません。場合によっては、練習への参加も制限されることがあります。

MLBの故障者リスト

MLBでは、2018年シーズンまでは「Disabled List（DL）」という名称が使われていました。しかし、障害者の権利を尊重する観点から、2018-2019オフシーズンに「Injured List（IL）」へと名称が変更されました。ILには、10日間IL、15日間IL、60日間ILの3種類があり、登録した選手に対して代替選手をマイナーリーグなどから補充することが可能です。

• - 10日間IL: 野手のみ登録可能。
• - 15日間IL: 投手や二刀流選手が対象。
• - 60日間IL: 40人枠に余裕がある場合に登録可能。

登録された選手は、ILの期間中、公式な試合に出場できず、それに応じてチームは選手の登録状態を考慮しながら代替選手を選定します。選手が最後に公式戦に出場した日から遡って登録が可能で、IL期間中にさらなる怪我や病気による移行も可能ですが、その逆は認められません。

ILへ登録されている選手は、マイナーリーグの試合に出場してリハビリを行うことが許可されています。この期間は野手は最大20日、投手は最大30日までが一般的です。

NBAの故障者リスト

NBAにおいては、2005-06シーズンまで、負傷者リストとして選手を登録し、最大3名までロースターに含めることができました。以降はインアクティブリスト（非アクティブリスト）へと名称が変更され、試合毎に選手の入れ替えが可能になりました。リストには最低1人、最大3人の選手が登録されます。選手が試合を欠場する場合、チップオフの1時間前までにリストに登録する必要があります。

NFLの故障者リスト

NFLでは、選手が怪我をした際にリストに登録されることで代替選手を補充する仕組みがあります。登録された選手は53人のロースター枠から外れますが、チームには留まります。ただし、一旦リスト入りするとそのシーズン中は試合や練習に参加できず、治療とリハビリに専念しなければなりません。2012-13シーズンからは、リスト入りした選手のうち1名のみ復帰が認められる規定も設けられました。

日本のプロスポーツにおける故障者リスト

日本のプロ[[野球]]では1992年から1996年まで故障者リストが存在していましたが、その後の規制緩和に伴い、制度は撤廃されました。現在でも、選手が長期の治療が必要な場合は、形式的に自由契約としてその後「育成選手」として契約し直し、治療に専念させることが行われています。また、プロバスケットボールのB.LEAGUEでは「インジュアリーリスト」が存在し、二名まで選手が登録可能です。

まとめ

故障者リストは、選手の健康管理とチーム編成の柔軟性を確保する重要な制度です。各リーグによって名称や運用ルールは異なるものの、いずれも選手が早期に復帰できるような仕組みが整備されています。

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