散弾銃一覧

散弾銃の種類と主要メーカー一覧

この文章では、世界各国で製造されている様々な種類の散弾銃について、その特徴や歴史、代表的なモデルを解説します。散弾銃は、軍隊、法執行機関、そして民間において狩猟、射撃競技、護身など幅広い用途で使用されています。

1. 元折式単身銃

銃身と機関部の接合部を折り畳んで装填する、シンプルな単発銃です。かつては安価で扱いやすいため、入門用狩猟銃として広く普及していました。しかし、現代の狩猟やクレー射撃では、複数発の連射が求められるようになり、日本ではアメリカントラップ向けの銃などを除いて製造数は減少しています。発展途上国では、その低価格と容易なメンテナンスから、現在も狩猟用として使用されています。密造銃も多く存在することが懸念されます。

2. 上下二連式散弾銃

銃身を縦に2本並べた形式で、装填と発射が明確に区別できるため安全性の高い設計です。回転不良が起こりにくいため、クレー射撃競技では最も一般的な銃となっています。多くのモデルは交換可能なチョークを搭載しており、弾の広がりを調整できます。上下の銃身は完全に平行ではなく、わずかに角度が付けられています。これにより、発射された弾は一定の距離で交差するよう設計されており、この交差点を「クロスポイント」と呼びます。クロスポイントは銃の用途によって調整されますが、そのデータを公開しているメーカーは少ないのが現状です。平行に銃身が配置された「平行銃身」と呼ばれる形式も存在します。

主要メーカーとしては、ベルギーのFNブローニング、アメリカのブローニング・アームズ、レミントン、ウィンチェスター、イタリアのベレッタ、ペラッツィなどがあります。

3. 水平二連式散弾銃

銃身を横に2本並べた形式で、上下二連式に比べて機関部と閉鎖機構がコンパクトなため、軽量で携帯性に優れています。野外での鳥撃ちなどに適しています。伝統的には、左右の銃身に異なるチョーク（フルチョークとモデレートチョークなど）を組み合わせたものが多く、2つの引き金を備えた「両引き」式が一般的です。「単引き」式と呼ばれる、セレクターで左右の銃身を選択する形式もあります。軽量であるため反動が大きくなりやすく、また、閉鎖機構の強度が弱いため、重装弾の使用には注意が必要です。近年は製造メーカーが減少傾向にあります。

主要メーカーとしては、イギリスのホーランド＆ホーランド、ジェームス＆パーディ、イタリアのベレッタ、スペインのアリエーターなどがあります。

4. コンバーティブル[散弾銃]

セミオートとポンプアクションの両方の機能を備えた比較的新しい形式です。状況に応じて発射方式を切り替えられるため汎用性が高く、特に軍需用途で採用されています。

代表的なモデルとしては、イタリアのフランキSPAS12などがあります。

5. セミオートマチック散弾銃

反動を利用して自動的に装弾と排莢を行う形式で、複数の装弾を連射できます。初期のモデルは反動利用式でしたが、後にガス圧を利用したガスオートマチック式が登場しました。ガスオートマチック式では、ガス圧を調整することで様々な装弾に対応できるようになっています。銃身を簡単に交換できるのも特徴です。

主要メーカーとしては、アメリカ、イタリア、ベルギーのメーカーが多く、ベネリ、ベレッタ、レミントンなどが有名です。

6. ポンプアクション散弾銃

手でレシーバーを操作して装弾と排莢を行う形式です。「レピーター」とも呼ばれます。ガスオートマチック式の機構を手動化したような構造で、装弾の種類による不具合が少ないため信頼性が高いです。軍需、警察用途で広く用いられています。銃身を簡単に交換できるのも特徴の一つです。軍・警察向けモデルでは、意図的にディスコネクターを省略することで、スラムファイア（閉鎖と同時に発射）が可能になる場合があります。民生向けモデルでは、安全上の理由からスラムファイア機能は実装されていません。

主要メーカーとしては、レミントン、モスバーグ、ウィンチェスターなどがあります。

7. ボルトアクション散弾銃

ライフル銃で一般的なボルトアクション方式を採用した散弾銃です。機関部が自動的に動作しないため、命中精度が高いとされています。

8. レバーアクション散弾銃

レバーを操作して装弾と排莢を行う形式です。

9. その他

ショットシェルを使用できる拳銃なども存在します。

この一覧は、代表的な散弾銃とそのメーカーを網羅したものではありませんが、散弾銃の種類と特徴を理解する上で役立つ情報を提供しています。各形式の具体的なモデルや、各メーカーの詳細については、それぞれのメーカーのウェブサイトなどを参照してください。

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