新カトリック大事典

新カトリック大事典

『新カトリック大事典』は、研究社から刊行されたカトリックおよびキリスト教全般に関する包括的な大事典です。この大事典は、カトリックの教義や歴史に加え、関連するさまざまなテーマについて詳細に解説しています。1996年に第1巻が発行され、その後1998年までに第2巻、2002年には第3巻、そして2009年に最終巻となる第4巻が刊行されました。また、2010年には、別巻として補遺や資料を内容とする書籍も出版されています。

この大事典は、全4巻から構成されており、各巻は以下のような規模を持っています：第1巻と第2巻は各1300頁、第3巻は1664頁、第4巻は1550頁で、別冊として438頁の総索引も付属しています。総項目数は1万5千を超え、900名以上の専門家がそれぞれはっきりとした署名を添えて執筆したことが特徴です。さらに、ほとんどの項目には参考文献が掲載され、情報源の信頼性を高めています。特に第1巻の巻頭には、ヨハネ・パウロ2世による自筆の「教皇メッセージ」が寄せられており、その価値を一層高めています。

編纂の歴史

『新カトリック大事典』の編纂作業は1977年11月に初会合を開いた準備委員会から始まりました。1979年には「学校法人上智学院 新カトリック大事典編纂委員会」が正式に設立され、ペトロ・ネメシェギが初代委員長として就任しました。ネメシェギ氏は1991年4月までその地位にあり、その後は高柳俊一が委員長に引き継いで、2010年までの間に全4巻および別巻を完成させました。

高柳氏は、編纂を完結させた後、併行して進められていた電子化作業にも関与し、2016年には『新カトリック大事典』の電子版を刊行しました。この電子版は、研究社が運営するインターネット上の有料辞書サービス「KOD」で利用可能です。また、電子版は2018年以降、2023年2月まで毎年更新されています。

出版の年表

『新カトリック大事典』に関連する主要な出来事は以下の通りです：

• - 1977年11月: 準備委員会が初会合を開催。
• - 1979年2月: 編纂委員会が公式に発足し、ネメシェギが委員長に就任。
• - 1991年4月: ネメシェギが辞任し、高柳が後任となる。
• - 1994年3月: ヨハネ・パウロ2世が自筆の教皇メッセージを寄せる。
• - 1996年6月: 第1巻が刊行。
• - 1998年8月: 第2巻が刊行。
• - 2002年8月: 第3巻が刊行。
• - 2009年4月: 第4巻と総索引が刊行。
• - 2010年9月: 別巻が出版される。
• - 2016年10月: インターネット上の有料辞書サービスで電子版が利用可能に。
• - 2017年4月: 電子版が単独で利用可能となる。

『新カトリック大事典』は、キリスト教に関する貴重な情報源であり、その広範な内容は多くの研究者や学生にとって重要な参考資料となっています。

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