新・女囚さそり 701号

新・女囚さそり 701号

『新・女囚さそり 701号』は1976年に公開された日本のドラマ映画で、女子大生松島ナミの過酷な運命と復讐をテーマにしています。監督は小平裕で、原作は篠原とおるの人気漫画『さそりシリーズ』です。本作はそのシリーズの続編として注目を集めました。主演の多岐川裕美は、前作までの梶芽衣子に代わって新たなナミを演じます。

概要

物語は、政治家の秘書である姉を持つ女子大生ナミが、予期せぬスキャンダルに巻き込まれ、恋人に裏切られた結果、無実の罪で逮捕されてしまうところから始まります。彼女は刑務所で周囲からの嫌がらせや暴力に耐えながら、実姉を奪った男たちに復讐するための計画を練ります。

ストーリー

ナミは大学に通う22歳の女子大生で、ある夜、恋人の小坂と姉妙子と共に食事をする予定に組んでいました。しかし、突然現れた男たちによって姉が連れ去られる事件が発生します。残されたナミは、姉の手荷物から三浦代議士に関連するスキャンダルの証拠となるカセットテープを発見し、姉の安全のためにテープを返してもらおうと試みます。

ところが、三浦の事務所に踏み込んだナミは、彼の部下に拘束され、さらに三浦に性的暴力を受けた後、意識を失います。目が覚めたナミは、姉を手にかけたという冤罪で逮捕され、裁判で有罪判決が下され、無実の罪で刑務所に送り込まれます。ここから、彼女の人生は一変し、冷酷さを増していくことになります。

ナミは刑務所内で、所長高村から「ナミを自殺に見せかけて殺せ」という命令を受け、絶望的な環境を強いられますが、彼女の復しゅうの意志は揺らぎません。第8雑居房に収監されたナミは、他の女囚たちからの暴力や嫌がらせを受けながらも、耐える決意を固めます。

数日後、ナミは看守との力関係を逆転させ、女囚たちから一目置かれる存在となります。彼女は脱獄計画に関与し、仲間たちと共に決起します。暴動が起きる中、ナミはついに自由を手に入れますが、それは彼女にとって新たな戦いの始まりでもありました。脱獄後、彼女は裏切り者たちを前に、復讐の機会を見逃すことなく立ち向かいます。

主要キャスト

• - 多岐川裕美（松島ナミ役）: 無実の罪を着せられた女子大生。
• - 夏夕介（小坂敏彦役）: ナミの恋人であり、彼女を裏切る。
• - 中谷一郎（三浦代議士役）: 政治家であり、ナミの姉を奪った張本人。
• - 浅香光代（鈴木房江役）: 刑務所内のボス女囚。
• - 根岸とし江（榊千沙役）: 新入りの女囚で、脱獄計画に関わる。

この映画は、日本映画の代表的な復讐劇を描いた作品として、強いメッセージ性とともに多くの観客に衝撃を与えました。特に、ナミの心の葛藤や成長、彼女の周囲の厳しい現実が痛烈に描かれています。物語を通じて、無実の人がどのように逆境に立ち向かうのか、その苦闘が丹念に描かれており、視聴者に深い印象を残します。

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