新・影の軍団

新 影の軍団シリーズ：戦国時代を駆け抜けた初代服部半蔵の物語

『新 影の軍団シリーズ』は、2003年から2005年にかけて公開された全6部作のVシネマシリーズです。主演は、アクションスターとして名高い千葉真一。1980年代にテレビドラマで一世を風靡した『影の軍団シリーズ』の続編として制作され、今回は初代服部半蔵とその配下である影の軍団の活躍が描かれています。

時代を超越した忍者アクション

本シリーズは、テレビドラマ版とは異なり、初代服部半蔵を主人公に据えています。時代設定は、天正伊賀の乱から豊臣秀吉の天下、そして大坂の陣へと至る戦国時代。そのため、これまでのシリーズとは異なる、より激しく、そして残酷な戦いが繰り広げられます。

全6作品は、『新 影の軍団』と『II』、『III』と『IV』がそれぞれセットでストーリーが構成され、『V』と『最終章』は独立した物語となっています。どの作品も、敵と味方の入り組んだ複雑な展開が特徴です。

初代半蔵と影の軍団の成長

過去のシリーズでは、服部半蔵の子孫や伊賀忍法の継承者たちが、江戸時代の町で表の顔を持ちながら忍者として活動していました。しかし、初代半蔵は戦国時代の生き残り。そのため、彼には人情味とは無縁の冷酷さが備わっています。劇中では「忍びとは外道そのもの」「乱世こそ忍びが活躍できる舞台」というセリフからも、その非情さが見て取れます。

影の軍団の面々も、初代半蔵の厳しい指導の下、非情さと妥協のない精神を身につけ、一人前の忍者へと成長していきます。九字護身法を用いた戦闘シーンも見どころの一つです。

豪華キャストと迫力のアクション

千葉真一と松方弘樹は、60歳を超えてなお、切れ味鋭いアクションを披露。ジャパンアクションクラブ（JAC）出身の山口祥行は、吹き替えなしの殺陣を、格闘家の船木誠勝は迫力ある戦闘シーンを見せてくれます。

忍者同士の戦闘シーンには血糊を使用し、リアルで凄惨な描写がなされています。一方で、影の軍団員の掛け合いはコミカルに演出されるなど、コントラストの効いた演出も特徴です。高野八誠や金子昇など、特撮作品出身の若手俳優の起用も目を引きます。

さらに、千葉真一、松方弘樹、菅原文太が同じシーンで共演した初の作品としても注目に値します。

様々なエピソード

撮影現場では、多くのアクシデントに見舞われました。山口祥行は肩の靭帯を損傷しながらも撮影を続行、金子昇は高熱、吉野きみかは大怪我をするなど、過酷な撮影だったことが伺えます。

高野八誠は、千葉真一から直接指導を受けたエピソードを語っています。64歳にしてなお衰えぬ千葉真一の動きに感銘を受けたとのことです。

まとめ

『新 影の軍団シリーズ』は、初代服部半蔵の冷酷さと、影の軍団の成長、そして迫力満点のアクションが見どころの、戦国時代を舞台にした忍者アクションシリーズです。ベテランから若手まで豪華なキャスト、リアルな戦闘描写とコミカルな演出のバランス、そして俳優たちの熱演が織りなす、見応えのある作品と言えるでしょう。

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