新中国連邦

新中国連邦（New Federal State of China）とは

新中国連邦は、中国共産党（中華人民共和国）の打倒を標榜する政治団体です。郭文貴とスティーブン・バノンによって設立され、拠点をアメリカ合衆国ニューヨークに置いています。自らを中国の政党、亡命政府であると主張し、傘下にはヒマラヤ監督機構というNGOを抱えています。

設立と組織

元々は、内部告発者グループ「爆料革命」から派生しました。スティーブン・バノンと、中国出身の実業家である郭文貴によって「新中国連邦」と命名されました。設立発表は派手な演出で行われ、ニューヨーク上空を飛行する航空機に旗を掲げたり、ニューヨーク港に停泊させた郭文貴のヨットで式典を開催したりしました。式典にはバノンも参加し、中国共産党の打倒を支援すると発言しました。

元サッカー中国代表の郝海東が「新中国連邦宣言」を朗読し、彼の妻で元バドミントン選手の葉釗穎も参加しました。また、アメリカのヘッジファンドマネージャーであるカイル・バスがスポンサーとして関わっています。設立記念式典は、天安門事件31周年に合わせて行われ、共産党打倒を目的とすることが強調されました。

郭文貴は運動に1億ドルを投資したと主張していますが、その資金源についてはFBIの調査対象となっています。バノンは自身の役割を「顧問」と説明しています。

各国での活動

新中国連邦は、日本、オーストラリア、ニュージーランド、イギリスなど、世界各国に支部を置いて活動しています。これらの支部は、「ヒマラヤ東京桜グループ」「ヒマラヤオーストラリア」「ヒマラヤニュージーランド」「ヒマラヤUK」といった名称で活動を展開しています。

日本での活動

日本では、2020年8月と10月に銀座でデモ活動を行いました。「新中国連邦=中国人のノアの方舟」と書かれたアドトラックも確認されています。また、YouTubeチャンネル「連新社」を通じて、アメリカ大統領選挙に関する偽情報を流布したこともあります。

海外での活動

オーストラリアでは、新型コロナウイルスの起源に関する陰謀論を流布しました。ニュージーランドでは、ウェブサイトで「真実の認識を高め、ニュージーランド内の左寄りの主流メディアとNGOに対抗する」と主張しています。

反応と分析

中国外務省は、新中国連邦の宣言に対し「茶番に対して述べる事は何もない」とコメントしました。ファクトチェック組織「FirstDraftNews」は、新中国連邦が怪情報を多数投稿し、中国共産党に不満を持つ人々に陰謀論を植え付けようとしていると指摘しています。

チベット亡命政府は、新中国連邦が協議なしに一方的にチベットを含めたことや、ダライ・ラマや他の亡命チベット人に対して無礼な用語を用いたことを批判し、不承認を表明しています。

論争と批判

新中国連邦は、その活動内容を巡って様々な批判や論争を呼んでいます。コロナウイルスに関する誤情報の拡散、アメリカ大統領選挙に関する偽情報の流布、中国共産党を批判する人々への脅迫など、問題視される行為が多数報告されています。

関連項目

GTVメディアグループ
郭文貴
スティーブン・バノン
ヒマラヤ監督機構

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