新井苑子

新井苑子（あらい そのこ、1942年 - ）は、日本のイラストレーター、画家です。本名を小川苑子（おがわ そのこ）といいます。東京イラストレーターズソサエティと日本自然保護協会の会員であり、長男の小川令氏は日本医科大学大学院の教授を務めています。

経歴

1965年に女子美術大学芸術学部図案科グラフィックコースを卒業後、同年7月に日本デザインセンターイラストレーション部に入社しました。ここでは、トヨタ自動車や伊勢丹デパートの広告制作に携わりました。

1971年にフリーランスとなり、本の装丁、エプロンやスリッパなどのデザインといった幅広い分野で才能を発揮しました。現代グラフィックアートセンターには、ポスターをはじめとする約100点の作品が収蔵されています。

また、教育者としても活動し、武蔵野美術短期大学で特別講師、女子美術大学で非常勤講師を務めました。

受賞歴

新井苑子は、その卓越した技術と独創性により、数々の賞を受賞しています。

1967年：日宣美展入選
1975年：電通部門賞（武田薬品、伊勢丹）、朝日広告賞部門賞（西武デパート）
1976年：ワルシャワ国際ポスタービエンナーレ入選、雑誌広告賞金賞
1977年：日本広告主協会優秀賞（埼玉銀行）

作品

新井苑子の作品は、書籍の装丁やイラストレーション、ポスターなど多岐にわたります。特に、その繊細なタッチと色彩豊かな表現は、多くの人々を魅了しています。

著書

『イメージの旅』（グラフィック社、1982年）
『花の森』（岩崎美術社、1989年）
『イラストレーションの発想と表現』（美術出版社、1993年）
『新井苑子』（ARTBOX、1996年）
『フローラ美術館』（河出書房新社）
『ハーブ絵画館』（文園社）
『アーリーアメリカンクックブック』（中央公論社）
『SONOKO ARAI インスピレーションクリスタル』（アートボックスインターナショナル、2002年）
『新井苑子のハーブのぬり絵』（文園社、2007年）

イラスト担当

『宿無しミウ』（久美沙織著）（1981年）
「オズの魔法使い」シリーズ14冊（早川書房）
「2001年度年賀葉書」
「資生堂ばら園」
文化誌「月刊清流」表紙画（1997年～、清流出版）
学研『1年の学習』表紙画（1986年5月号～87年2月号）

記念切手作画

「九州・沖縄サミット」
「日本ユネスコ50周年」
「第12回世界精神医学会横浜大会」(2002)
「冬のグリーティング切手」(2005-2011)
「夏のグリーティング切手」(2006)
「ふるさと切手」（5種類、2006）
「関東花だより」(2007)
* 「春のグリーティング切手」(2010-2012)

新井苑子の作品は、その芸術性と多様性により、多くの人々に愛され続けています。その作品群は、単なるイラストレーションや絵画の枠を超え、見る人の心に深い感動を与える力を持っています。

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