新創世紀

ゴダイゴのデビューアルバム『新創世紀』

日本のロックバンド、ゴダイゴの初のオリジナルアルバム『新創世紀』（しんそうせいき、英語: Godiego Includes the Suite, GENESIS）は、1976年7月25日にコロムビアレコードからリリースされました。このアルバムは、当初はメンバーのタケカワユキヒデのソロアルバムとして計画されていましたが、ゴダイゴの結成に伴い、バンド名義で発売されることとなりました。

アルバムの構成と特徴

このアルバムは、全曲が奈良橋陽子による作詞、タケカワユキヒデによる作曲、そしてミッキー吉野による編曲が行われています。オリコンチャートでは88位を記録し、アルバムとしての初の圏内入りを果たしました。また、アルバムには特記以外の曲はすべて英語の歌詞が収録されていますが、表題曲を除く楽曲には日本語訳も付けられています。

アルバム発売に先立ち、「SALAD GIRL（僕のサラダ・ガール）」と「YELLOW CENTER LINE（イエロー・センター・ライン）」のシングルもリリースされていますが、本アルバムに収録されている「SALAD GIRL」は異なる録音バージョンであることが特徴です。さらに、「SUITE:GENESIS（組曲:新創世紀）」は元々別の歌詞で作られ、奈良橋陽子が新たな形に書き改めた楽曲です。

映画との関連性

このアルバムのA面収録曲は、映画『青春の殺人者』のサウンドトラックとしても使われました。映画の中で、「IF YOU ARE PASSING BY THAT WAY（想い出を君に託そう）」はオープニングと回想シーンに、「YELLOW CENTER LINE」は祭りの街へ向かうシーンに使用されています。また、このアルバムの楽曲は、カネボウ化粧品のCMソングとしても幅広く知られています。

組曲『新創世紀』の内容

組曲『新創世紀』では、一つだけしか存在しない国とその支配者である女王、そして三人の王子の物語が描かれています。三人の息子にはそれぞれChristo（キリスト）、Mahomet（マホメット）、Buddha（釈迦）が名付けられ、女王への反乱が物語の中心テーマとなります。この組曲は、ライブパフォーマンスにおいても多くのアレンジやバリエーションが実施されました。特に、2007年には大編成のロックオペラとして更新された形で公演されました。

参加ミュージシャン

本アルバムには、主なメンバーであるタケカワユキヒデ（Vocal, Piano）、ミッキー吉野（Keyboards）、スティーヴ・フォックス（Electric Bass, Vocal）、浅野孝已（Guitars）などが参加しました。また、サポートミュージシャンとして石川鷹彦（Acoustic Guitar）や坂本めぐみ、上村純子のバックコーラスも収録されています。

総括

『新創世紀』は、ゴダイゴの独自の音楽スタイルを確立し、その後の活動に大きな影響を与えた作品です。このアルバムによって、後の日本のロックシーンにおけるバンドの可能性が大きく広がったといえるでしょう。

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