新宿グランドターミナル

新宿グランドターミナル：世界一のターミナル駅を目指す再開発計画

新宿駅は、1日約350万人が利用する世界一の乗降客数を誇る、日本を代表するターミナル駅です。しかし、老朽化した駅舎や複雑な構造、歩行者空間の不足など、多くの課題を抱えていました。そこで東京都と関係各社は、新宿駅の再開発計画「新宿グランドターミナル」を推進しています。そのキャッチコピーは「次の新宿は、想像を超えてくる。」

再開発の背景：課題とビジョン

新宿は、商業、観光、ビジネスの機能が高度に集中した街です。その中心である新宿駅は、JR東日本、京王電鉄、小田急電鉄、東京メトロ、東京都交通局の5社が乗り入れる巨大ターミナルです。しかし、駅舎の老朽化、複雑な構造、駅周辺の歩行者空間の狭さ、街と駅の断絶など、多くの課題がありました。これらの課題を解決し、より便利で魅力的な街にするために、「新宿グランドターミナル」計画がスタートしました。計画では、「交流・連携・挑戦」をメインコンセプトに、駅と街の連携強化、歩行者空間の拡大、周辺環境の整備などが推進されています。

再開発事業の具体的な内容

再開発は、主に西口、西南口、東口、そして西武新宿駅周辺の4つの地区で行われています。

西口地区

西口地区では、超高層ビルの建設や、駅を横断する東西デッキの整備などが行われます。これまで車優先だった西口広場は、歩行者優先の空間へと生まれ変わります。具体的には、小田急百貨店新宿店本館や新宿ミロード跡地には、地上48階地下5階建て、高さ約260mの超高層ビルが建設予定です。また、駐車場の出入口の再配置なども行われ、歩行者にとってより快適な空間が創出されます。

西南口地区

西南口地区では、JR新宿ビルなど複数の建物の跡地に、地上37階地下6階建て、高さ約225mの超高層ビルと、地上19階地下3階建て、高さ約110mのビルの建設が計画されています。京王百貨店新宿店やルミネ1の跡地を含む再開発です。

東口地区

東口地区でも、西口地区と同様に東西デッキの整備が行われ、東口広場は歩行者優先の空間へと整備されます。車道の一部と駐車場の出入口を線路側に移設することで、歩行者空間が拡大する予定です。

西武新宿駅周辺

西武新宿駅とJR新宿駅を結ぶ新たな地下通路が整備されます。既存の地下街「新宿サブナード」と「メトロプロムナード」を直結する、長さ約140mの地下通路です。これにより、各駅間のアクセス性が大幅に向上します。

まとめ：未来に向けた新宿駅の変貌

新宿グランドターミナル計画は、単なる駅周辺の再開発にとどまりません。世界一の乗降客数を誇る駅を、より便利で安全、そして魅力的な空間に変貌させる、大規模な都市再生計画です。この計画によって、新宿はさらに国際的な都市としての魅力を高め、人々の生活を豊かにするでしょう。完成が期待される未来の新宿の姿は、今までの想像をはるかに超えるものとなるはずです。

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