新村聡氏は、
1953年生まれの日本の経済
学者です。
岡山大学名誉教授であり、現在は
岡山大学社会文化科学研究科の特命教授を務めています。専門分野は経済学史、福祉思想史、経済理論と幅広く、特に経済思想史においては、
アダム・スミスの研究で知られています。
生い立ちと学歴
東京で生まれ、1971年に麻布高等学校を卒業後、
東京大学経済学部に進学しました。1975年に同大学を卒業し、1982年には
東京大学大学院経済学研究科博士課程を単位取得退学しています。その後、1996年に「経済学の成立:
アダム・スミスと近代自然法学」と題する論文で、
東京大学から博士(経済学)の学位を授与されました。
職歴
1983年に
岡山大学経済学部の助手として着任し、その後、講師、助教授を経て、1993年に教授に就任しました。2006年からは、
岡山大学大学院社会文化科学研究科の教授も兼任しました。長年にわたり
岡山大学で教鞭を執り、後進の育成に尽力し、2018年に
岡山大学を退職、名誉教授となりました。
研究業績と著書
新村聡氏の研究は、経済学の歴史的展開を深く理解することに重点を置いています。特に
アダム・スミスの思想に関する研究は高く評価されており、その著書『経済学の成立――
アダム・スミスと近代自然法学』は、スミス研究における重要な文献として知られています。また、古典派経済学やマルクス経済学についても研究を行い、その成果は共著にもまとめられています。
主な著書は以下の通りです。
単著
『経済学の成立――
アダム・スミスと近代自然法学』(
岡山大学経済学部[
岡山大学経済学研究叢書]、1994年/御茶の水書房[
岡山大学経済学研究叢書]、1994年)
共著
『労働価値論とは何であったのか――古典派とマルクス』(米田康彦、出雲雅志、深貝保則、有江大介、土井日出夫共著、創風社、1988年)
『経済学の歴史――市場経済を読み解く』(中村達也、八木紀一郎、井上義朗共著、有斐閣[有斐閣アルマ]、2001年)
編著
『介護福祉士のための教養学 6 介護福祉のための経済学』(編、弘文堂、2008年)
『古典から読み解く経済思想史』(経済学史学会、井上琢智、栗田啓子、田村信一、堂目卓生、若田部昌澄共編、ミネルヴァ書房、2012年)
『平等の哲学入門』(田上孝一共編著、社会評論社、2021年)
外部リンク
新村聡氏の研究活動については、以下のresearchmapのページで詳細を知ることができます。
researchmap
新村聡氏は、経済学研究における重要な貢献者であり、その業績は今後の経済学研究に大きな影響を与え続けるでしょう。