新機動戦記ガンダムW〜ティエルの衝動〜

新機動戦記ガンダムW〜ティエルの衝動〜

『新機動戦記ガンダムW〜ティエルの衝動〜』は、ガンダムシリーズの一環として、アフターコロニーを舞台に繰り広げられる漫画作品です。本作は、コミックとジオラマ写真を組み合わせたユニークな構成によって物語が展開されており、実業之日本社から出版された「新機動戦記ガンダムWエンドレスワルツ最強プレイングブック」のChapter 3に収録されています。残念ながら、現在のところこの書籍は絶版となっており、そのため作品の認知度は非常に低い状況にあります。

本作は模型趣味を楽しむことを目的としたオリジナルのストーリーで、公式なサンライズの物語かどうかは明記されていませんが、2010年以降に展開された『新機動戦記ガンダムW Frozen Teardrop』では、一部の設定が後から取り入れられています。さらに、巻末にはサンライズとバンダイホビー事業部が制作協力として名前がクレジットされており、一定の公式なつながりを持っていることが示唆されています。

時代背景と物語の概要

物語は、AC（アフターコロニー）196年の約1ヵ月前、戦争の終焉後に始まります。ロームフェラ財団において、戦争を推進する派閥がかつてのガンダム5機のデータを基に新型MSの開発を進めています。その中で、少女ティエル・ノンブルーは仲間たちと共に行方不明の兄を探すために、量産型のガンダムを奪うという壮絶な使命を課せられています。ティエルは、マリーメイア軍の「新教聖歌隊」という部隊に所属しており、彼女の行動は、仲間たちとの絆や信念を反映しています。

主な登場人物

ティエル・ノンブルー

ティエルは14歳のフランス系少女で、戦争の混乱の中で兄を探すために強奪行為に関与することになります。彼女は、ロームフェラ財団の新型量産機であるウイングガンダムセラフィムを操作し、数々の苦難と対峙しながら成長していきます。彼女の強い意志と仲間との関係性が物語の主要なテーマとなります。

カール・ノンブルー

ティエルの兄であり、元OZ宇宙軍員です。戦後はマリーメイア軍に所属し、高い操縦技術を持つテストパイロットですが、内心では自分の進むべき道を見失っています。彼の搭乗機、ガンダムルシフェルの運命が物語に大きな影響を与えます。

トライノイ・リヴィンスキー

17歳のロシア系で、ティエルの兄の戦友です。左手を負傷した過去を持ちながらも、ティエルと共に行動し、一緒に兄を探し続けます。彼の搭乗機はガンダムデリンジャーアームズです。

クルング・ポンラマーイ

友人であるクルングは、ティエルを支えながら共に新型ガンダムを奪取し、軍を脱走したものの、実はマリーメイア軍の思想に深く共鳴している工作員でもあります。

セミスとドッペルト

彼女たちはロームフェラ組織内の特殊部隊に所属しており、ティエルたちを追う役割を担っています。ピアスを多く身に着けたセミスの過激な表現が対立を強めます。

主要モビルスーツ

『～ティエルの衝動〜』に登場するモビルスーツは、子どもでも容易に改造可能なデザインが特徴的です。

• - ウイングガンダムセラフィム
• - ガンダムルシフェル
• - ガンダムデリンジャーアームズ
• - ティエンロンガンダム
• - ガンダムデスサイズギルティ

本作品は、個々のキャラクターの成長と絆、そして戦争の悲劇を背景に、愛や友情、選択の重要さを描いた感動的な物語です。

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