新潟市江南区区バス・住民バス

新潟市江南区区バス・住民バスとは

新潟市江南区では、地域住民の生活を支えるため、コミュニティバスが運行されています。これらのバスは、区内を網羅し、公共交通機関が少ない地域や高齢者の移動手段を確保する目的で導入されました。現在、江南区区バス、茅野山・早通地区住民バス「カナリア号」、横越地区住民バス「横バス」の3種類が運行されています。

茅野山・早通地区住民バス「カナリア号」

「カナリア号」は、2005年11月に運行を開始した住民バスです。運行開始の背景には、早通地区から亀田中心部への交通の便が悪いことや、茅野山地区には公共交通機関が全くなかったという状況がありました。地元自治会が中心となり、行政の補助を受けて、タクシー会社に運行を委託する形で運行が開始されました。

当初は平日のみの運行でしたが、2007年5月からは土曜・休日も運行されるようになり、住民の利便性が向上しました。運賃は大人150円均一で、3歳から小学6年生は100円、3歳未満は無料です。

運行ルート

亀田駅を起点とした循環ルートで、13人乗りのハイエースコミューターが使用されています。アスパーク亀田やイオンモール新潟南などを経由し、平日は5便、土休日は4便が運行されています。一部、既存バス停とは異なる場所にバス停が設置されているため注意が必要です。

江南区区バス

江南区区バスは、新潟市が政令市に移行したことに伴い、区内各所を巡回する目的で運行が開始されました。当初は新潟市民病院の移転に合わせて2007年秋に本格運行を開始する予定でしたが、既存路線との重複やカナリア号との兼ね合いから計画が遅れ、市内7区で最も遅い2008年4月に正式事業化されました。

2度の社会実験を経て、運行ルートやダイヤが調整され、最終的に曽野木ルートが先行して正式路線化されました。その他のルートについては、利用状況や地域住民の意見を基に検討が進められました。

前期試験運行

2007年5月から3ヶ月間、横越、曽野木、両川・大江山の3ルートで試験運行が行われました。しかし、利用者の意見や収支率が低迷し、計画の見直しが行われることになりました。

後期試験運行

同年11月から2ヶ月間、ダイヤや運行ルートの見直しを行い、4ルート5路線で後期試験運行が行われました。この結果、曽野木ルートが突出した利用率を記録し、先行して正式路線化されることになりました。その他のルートについては、利用率が低く、事業化が見送られました。

運行開始後の経過

2008年度は曽野木ルートが高い利用率を確保し、増便や休日運行を求める声が多かったことから、2009年度からは通年運行が開始されました。また、車両も2ドアの小型車両に変更され、利便性が向上しました。

一方、両川ルートは試験運行の結果、採算が取れないと判断され、正式事業化が見送られました。

現行路線

緑色塗装の車両で運行されており、アスパーク亀田、亀田駅西口、江南区役所、イオンモール新潟南、新潟市民病院などを結ぶルートが運行されています。平日8往復、土休日7往復で、一部区間便や時間帯限定便も存在します。
運賃は区間均一で、中学生以上210円、小学生110円(土休日は50円)、小学生未満無料です。ICカード「りゅーと」も利用可能です。

横越地区住民バス「横バス」

横越地区では、2007年度の区バス社会実験で不調に終わったものの、公共交通機関が少ない地域が多く、2010年に地元商工会と地区住民が中心となり、住民バスの導入が進められました。

1年間の試験運行を経て、亀田駅東口と区役所横越出張所を基点とした2つの循環ルートで運行が開始されました。運行業務は地元の観光バス事業者が受託し、60人乗りの中型バス3両が使用されています。

運行ルート

北ルートと南ルートの2系統があり、横越出張所で乗り換えが可能です。北ルートは亀田駅東口から横越地区北部を、南ルートは横越出張所や荻川駅と地区南部を結びます。

運賃など

運賃は区間均一で、大人210円、小・中学生110円、小学生未満無料です。回数券や定期券も販売されており、ICカードは利用できません。

まとめ

新潟市江南区のコミュニティバスは、地域住民の生活に欠かせない移動手段として、それぞれの特徴を生かしながら運行されています。区バス、カナリア号、横バス、それぞれが地域の実情に合わせて運行されており、地域住民の生活を支えています。これらのバスの利用は、公共交通機関の維持にもつながるため、積極的に利用することが推奨されます。

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