新発田市コミュニティバス

新発田市コミュニティバス

新発田市コミュニティバスは、新潟県新発田市で運行されている地域密着型のバスです。このバスは、市内の主要地域を結び、住民の日常生活を支える重要な役割を担っています。本稿では、新発田市コミュニティバスに加え、市内を循環する「あやめバス」と、川東地区を結ぶ「川東コミュニティバス」についても詳しく解説します。

運行概要

新発田市コミュニティバスは、NPO法人七葉が運行を担い、主に加治・菅谷地区と中心市街地を結んでいます。新発田駅を起点とし、途中には乗り換えが可能なフィーダー路線も設置されています。また、朝の時間帯には市内の各高校へ向かう路線が設けられ、学生の通学をサポートしています。さらに、小・中学生のスクールバスとしての役割も果たしています。

路線例

新発田駅 - 七葉中学校前 - 黒岩 - 小出口 - 上荒沢
新発田駅 - 七葉中学校前 - 加治 - 小出口 - 上荒沢
新発田駅 - 七葉中学校前 - 黒岩 - 熊出
新発田駅 - 七葉中学校前 - 加治 - 熊出

七葉中学校前バス停は相互乗り換え地点となっており、一部便はここが始発・終着となります。平日の朝には、各方面からバスが七葉中学校前に集結し、高校方面や小学校方面へ乗り換えが行われる場面も見られます。

運賃

市街地 - 加治・菅谷地区：200円（小中学生100円、乳幼児・障害者は無料）
市街地内、加治・菅谷地区内での乗降：100円（小中学生50円、乳幼児・障害者は無料）

乗車は前乗り・前払い方式で、整理券は不要です。現金に加えて、定期券や回数利用券が使用できます（ICカードは利用不可）。

市街地循環バス「あやめバス」

あやめバスは、新発田市の中心市街地を循環するバスで、新発田駅前から商店街、市役所、商業施設、病院などを結んでいます。新潟交通観光バス新発田営業所が運行を担当し、専用の小型バス「おやゆびひめ」号と「いっすんぼうし」号が使用されます。また、直通便では新発田市コミュニティバスや川東コミュニティバスの中型・小型バスも利用されます。

路線

新発田駅 - 新発田病院 - カトリック教会前 - 城北町 - コモタウン - イオンモール - 西新発田駅前 - 豊浦病院前 - 農業高校前 - 駅前通 - 新発田駅

内回りは「おやゆびひめ」号、外回りは「いっすんぼうし」号が主に担当します。毎日運行ですが、土日祝日や年末年始は運行本数が減少します。

運賃

区間均一1回乗車：100円（小中学生50円、未就学児・障害者は無料）

現金と回数利用券が利用可能です（ICカードは利用不可）。あやめバスと新発田市コミュニティバスでは前乗り前払い方式ですが、川東コミュニティバスからの直通便は後乗り後払い方式で整理券が必要です。

その他

イオンモール新発田では、利用客向けに乗車券を進呈するサービスを行っています。

川東コミュニティバス

川東コミュニティバスは、市南東部の川東地区と中心市街地を結びます。新発田駅を起点とし、途中で乗り換えができるフィーダー路線があります。朝には高校への通学路線も運行しています。新潟交通観光バス新発田営業所が運行を担当し、小型バスやマイクロバスが使用されます。

路線例

新発田駅 - 川東小 - 宮古木村中
新発田駅 - 川東小 - 上板山 - 荒清水・小戸
新発田駅 - 川東小 - 南俣
新発田駅 - 川東小 - 三光
新発田駅 - 川東小・下高関

平日のみ運行で、土日祝日、年末年始、お盆は全便運休です。川東小バス停は乗り換えポイントで、一部便はここが始発・終着です。平日には、川東方面から新発田駅に到着後、あやめバス外回りに変わる便もあります。

運賃

距離に応じて100円または200円（小学生半額、未就学児・障害者は無料）

現金と回数利用券が利用可能で、整理券を用いた後払い方式です。乗り換えの際は運転士から乗り継ぎ券を受け取ります。2ドア車両では後ろが入口、前が出口となります。

回数利用券

新発田市コミュニティバスでは、「回数利用券」を販売しています。100円券11枚綴り（1000円）と50円券11枚綴り（500円）の2種類があり、組み合わせて使用できます。加治・菅谷線、あやめバス、川東コミュニティバスの全路線で利用可能です。

主な販売場所

バス車内、新発田市観光協会、新発田市役所、加治川支所、いきいき館、新発田市カルチャーセンターなどで購入できます。

沿革

新発田市の路線バスは、以前は新潟交通北（現新潟交通観光バス）が運行していましたが、赤字路線が多く、市が補助金を拠出していました。利用者の減少や高齢化が進む中、公共交通の維持が課題となりました。2005年、市と住民が協議し、地域住民が運営主体となるNPO法人を設立。2006年10月1日から、NPO法人七葉が運行を開始しました。

また、市街地循環バスについては、イオン新発田SC（現在のイオンモール新発田）の無料送迎バスの利用状況を基に、コミュニティ路線を設置しました。当初は菅谷地区の路線の一部を循環させ、その後、新潟交通北も加わり本格運行を開始しました。イオンSCの無料送迎バスは廃止され、代わりにSCで買い物した客にバス回数券が進呈されるようになりました。

2009年にはダイヤ改正が行われ、イオンSCへのアクセスが向上しました。このコミュニティバス事業は、国土交通省の「公共交通活性化プログラム」の指定を受け、国の補助金が活用されました。実証実験を経て、2012年度から本格運行が開始され、市民から愛称を募集し「あやめバス」と命名されました。バスの系統名称も「内回り」「外回り」に変更され、より利用しやすいように改善されました。

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