旅路 (ブドウ)

旅路（たびじ）

旅路は、北海道の小樽市を発祥とするブドウの品種です。現在では、余市町や仁木町といった地域でも栽培されています。

歴史

かつては、小樽市の塩谷地区で発見されたブドウであることから、「紅塩谷（べにしおや）」という名前で呼ばれていました。その後、塩谷を舞台としたNHKの連続テレビ小説（朝ドラ）のタイトル「旅路」にちなんで、「旅路」と名付けられたという説が有力です。このドラマがきっかけとなり、地域に根ざしたブドウとして親しまれるようになったと考えられます。

特徴

旅路は、外観や風味に独特の特徴を持っています。

外観: グズベリ（スグリ）のような、独特の縞模様が果皮に見られます。この縞模様が、旅路の視覚的な特徴の一つとなっています。
食味: 食味が良いことでも知られています。甘みと酸味のバランスが取れており、生食に適しています。
種なし: 種がないため、手軽に食べられるのも魅力です。
香り: 和柑橘、特に柚子や蜜柑、あるいは生姜を思わせる、華やかでスパイシーな香りが特徴的です。この香りが、旅路の風味をより一層引き立てています。

用途

旅路は、食用としてだけでなく、ワイン用のブドウとしても利用されています。その独特の風味は、ワインに複雑さと奥行きを与えると考えられています。北海道産のワインの個性的な風味を形成する一端を担っています。

栽培地域

余市町：北海道余市町は、旅路の主要な栽培地の一つです。JAよいち（余市町農業協同組合）が、特産品として紹介しています。
仁木町：仁木町も、旅路の栽培が行われている地域です。仁木町観光協会では、ブドウ狩りの情報を提供しています。

参考文献

JAよいち: JAよいち 余市の農産品[ぶどう]
[仁木町]]観光協会: [仁木町観光協会 ぶどう狩り
公益財団法人 中央果実協会: 世界の醸造用ぶどう栽培の動向 気候変動対応と持続可能性の取組 2021年3月
令和2年度 醸造用ぶどう苗木に関する 動向調査報告書 令和2年3月

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