日向坂46ストーリー

日向坂46ストーリー

『日向坂46ストーリー』（ひなたざかフォーティーシックス・ストーリー）は、女性アイドルグループである日向坂46を題材にしたノンフィクション作品で、西中賢治によって執筆されました。本作は、2020年3月25日に集英社から単行本として発売され、その発行部数は発売からわずか2週目で10万部を突破するという大ヒットを記録しています。

概要

本書は、2018年4月から1年半にわたって『週刊プレイボーイ』に連載されていた「けやき坂46ストーリー〜ひらがなからはじめよう〜」（後に改題）に加筆・修正を加えたもので、日向坂46への改名とデビューまでの物語を描いています。元々はけやき坂46という名で2015年11月に始まった彼女たちの活動が、どのように日向坂46へと進化していったのか、そのプロセスに焦点を当てています。

物語は、日向坂46への改名発表を経た後の2019年3月に開催されたカウントダウンライブを中心とし、日向坂46としてのデビューから2020年2月に発売された4thシングルに至るまでを網羅しています。特にメンバーの知られざるエピソードや、彼女たちが抱えていた心情を丁寧に掘り下げて綴（つづ）られており、青春群像劇として読者を魅了します。

著者である西中賢治は、日向坂46が辿った波乱の道のりを描く中で、それまで語られることのなかったメンバーの思いを引き出し、彼女たちの成長や苦悩をリアルに描写しています。総合プロデューサーの秋元康は、本書の帯文に「日向坂に到るまでの道のりは、決して平坦なものではなかったが、彼女たちはいつも前を向いて信じていた」と記し、彼女たちの強さを称賛しています。

また、本書を紹介するWEBメディア『ほんのひきだし』では、日向坂46のこれまでの歴史が詰め込まれているため、未だファンではない読者にとっても楽しめる入門書であると述べています。

特別編とコミカライズ

単行本の特別編として、2020年に発行された『週刊プレイボーイ』の14号には新3期生のメンバーについて、33・34合併号には活動休止から復帰した影山優佳に関する記事が掲載されました。さらに、本作の単行本化を記念し、田辺洋一郎の手によるコミカライズがWEBで公開され、全3話にわたって展開されました。

批評

『Real Sound』のコラムでフリーライター一条皓太は、日向坂46のヒットの理由として、ファンのニーズに応えた点を挙げています。元々けやき坂46として親しんできたファンと、新たに日向坂46を知った読者がそれぞれ視点を持って楽しめるようになっており、その背景がヒットの要因となっているようです。彼はさらになぜこの本が特別なものであるのかを分析し、日向坂46の数奇な歩みがファンの心を捉え、その物語は今も更新され続けていると評しています。

主な登場人物とスタッフ

本書にはけやき坂46および日向坂46のメンバーが登場し、卒業生も含まれています。著者の西中賢治のほか、ART DIRECTIONを担当した加藤賢策と守谷めぐみ、フォトグラファーのLUCKMAN、萩原大志など多くのスタッフが本書に関わっています。

このように『日向坂46ストーリー』は、日向坂46の成長の軌跡を描き出した感動的な作品であり、ファンにとっては必読の一冊となることでしょう。

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