日朝政府間協議

日朝政府間協議とは

日朝政府間協議とは、日本と朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）の間で、両国間の懸案事項を解決するために行われる正式な協議のことです。

協議の経緯

2002年9月、当時の小泉純一郎首相が北朝鮮を訪問したことを契機に、大使、審議官、局長など、様々なレベルでの協議が開始されました。しかし、大使級の国交正常化交渉は、2002年10月を最後に中断してしまいました。

また、日本人拉致問題をめぐっては、実務者協議が重ねられましたが、2004年11月の第3回協議において、北朝鮮側から提示された拉致被害者・横田めぐみさんのものとされる遺骨が、日本側のDNA鑑定の結果、偽物であることが判明しました。これにより、拉致問題に関する協議も途絶えてしまいました。

その後、2005年11月に日朝政府間協議は再開されました。日本側は、拉致問題に関する協議と並行して、日朝国交正常化交渉の再開を提案しています。

協議の背景にある問題

日本政府は、日韓基本条約に基づき、北朝鮮政府を非合法団体と見なしています。このため、北朝鮮との交渉は日韓基本条約に違反するという見解も存在し、日朝間の交渉を全面的に打ち切るべきという意見も少なくありません。一方、韓国政府は国家保安法に基づき、北朝鮮政府を「反国家団体」と規定し、最終的には打倒・殲滅を目標としています。

しかし、1991年に南北朝鮮が国連に同時加盟したことにより、日韓条約で韓国を「朝鮮における唯一の合法的な政府」と規定する根拠となった国際連合総会決議第百九十五号（III）自体が、実質的に無効になっているとの主張も存在します。この主張によれば、日朝間の交渉を妨げる条約上の根拠は薄れており、状況の変化に応じた柔軟な対応が必要であるとされています。

関連事項

朝鮮半島
正常化 (外交における正常化)
* 北[[朝鮮による日本人拉致問題]]

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