日本とカタールの関係

日本とカタールの関係

日本とカタールは、1972年の国交樹立以来、政治、経済、文化など多岐にわたる分野で良好な関係を築いてきました。特に経済面での結びつきが強く、カタールは日本にとって重要な貿易相手国となっています。

政治関係

両国間では、国際的な問題についても協力関係が見られます。2014年にシリアで発生したISILによる日本人拘束事件では、カタールが解放交渉に尽力しました。また、2017年のカタール外交危機では、地域間の貿易に影響が出ましたが、日本は対話による早期解決を支援する姿勢を示しました。当時、カタールは世界有数のヘリウム産出国であり、日本は多くのヘリウムをカタールから輸入していましたが、周辺諸国による制裁の影響で輸出が妨げられる事態となりました。

経済関係

経済面では、カタールから日本への液化天然ガス（LNG）の輸出が大きな柱となっています。1996年には、カタールが日本に25年間、毎年600万トンのLNGを輸出する契約が締結され、翌年には中部電力が世界で初めてカタールからLNGを輸入しました。2016年には約1210万トンのLNGが輸入されています。また、カタールから日本への石油輸出も活発に行われています。2006年にはカタール合同経済委員会が発足し、2013年には日本カタール経済フォーラムが開催されました。2015年の時点で、約50社の日本企業がカタールに進出していると推計されています。

災害支援

2011年の東日本大震災の際には、当時のカタール首長が100万ドルを日本に寄付し、カタールフレンド基金が設立されるなど、カタールからの温かい支援がありました。

外交使節

両国は相互に大使館を設置しており、日本はカタールの首都ドーハに、カタールは東京に大使館を置いています。

駐カタール日本大使館

所在地：ドーハ

駐日カタール大使館

所在地：東京都港区元麻布二丁目3-28
アクセス：東京メトロ日比谷線広尾駅3番出口



歴代駐日カタール大使

Hamad Bin Mansoor Al-Hajri（1973～1982年）
Mohammed Bin Ali Al-Ansari（1982～1991年）
Mohammed Bin Hassan Al-Jaber（1991～1997年、信任状捧呈は11月2日）
Ahmed Bin Abdulla Al-Khal（1997～2000年、信任状捧呈は9月4日）
リヤード・ビン・アリ・アハマド・アル・アンサリ（2000～2009年、信任状捧呈は10月27日）
ユセフ・モハメド・ビラール（2009～2018年、信任状捧呈は2010年2月22日）
ハッサン・ビン・モハメド・ラフィー・アル・エマーディ（2018～2023年、信任状捧呈は9月19日）
（臨時代理大使） アブダラ・セイフ・アルカヤリン（2023～2024年）
ジャベル・ジャララ・アルマッリ（2024年～、信任状捧呈は4月4日）

関連情報

在カタール日本国大使館
駐日カタール大使館

外部リンク

在カタール日本大使館
駐日カタール大使館 (Embassy of the State of Qatar in Japan) (英語)



このように、日本とカタールは政治、経済の両面で緊密な関係を築いており、今後も様々な分野での協力が期待されます。

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