日本とニウエの関係

日本とニウエの関係

日本とニウエの関係は、ニウエがニュージーランドとの自由連合という特殊な形態をとっていることから、複雑な歴史を辿ってきました。ニウエはニュージーランドの自治領であり、外交と防衛の最終責任はニュージーランドが担っています。そのため、ニウエを国家として承認しない国も少なくありません。

しかし、日本はニウエを独立国として承認し、外交関係を樹立しました。ここでは、両国の関係について詳しく解説します。

ニウエの歴史

ニウエは1901年にイギリスから独立したニュージーランドの属領となりました。その後、1960年には議会が設立されるなど、自治に向けた動きが始まりました。1974年には内政自治権を獲得し、ニュージーランドとの自由連合に移行。外交と軍事の最終責任を除き、行政権と立法権を持つ国家となりました。

1988年には、ニュージーランド政府が「ニュージーランドが今後参加する国際的な合意の効力は、もはやニウエには及ばない」と宣言。1993年からはニウエ独自で国際機関に加盟するようになりました。これにより、国際機関を通じて日本とニウエの接点が生まれました。

1997年にはマレーシア、2007年には中華人民共和国など、アジア諸国との外交関係を構築。しかし、日本は当時ニウエを承認せず、ニュージーランド政府を通じて交流を続けていました。

この間、1997年にはニウエの首相フランク・ルイが日本を訪問、2008年には日本の政府代表有馬龍夫がニウエを訪問しています。

日本の国家承認と外交関係

2015年8月4日、日本はニウエを国家として承認し、同年8月に外交関係が開設されました。ただし、日本はニウエに大使館を設置せず、在ニュージーランド日本大使館が兼轄しています。ニウエ側も日本には大使館を設置していません。

ニウエでは、2010年から日本人の和田泰一氏が首相補佐官を務めており、国交樹立の背景には和田氏の日本政府への働きかけがあったとされています。

その後の交流

日本が主催する太平洋・島サミットには、毎回ニウエが参加しており、両国間の定期的な交流が続いています。

外交使節

駐ニウエ日本大使：在ニュージーランド日本大使が兼轄
駐日ニウエ大使：なし

まとめ

ニウエは、ニュージーランドとの特殊な関係から、国際的な承認が遅れた歴史を持ちます。日本との関係も、ニュージーランドを介した交流から始まり、2015年にようやく外交関係が樹立されました。両国は今後、太平洋・島サミットなどを通じて、より一層の関係強化が期待されます。

関連項目

日本の国際関係
在ニュージーランド日本国大使館 - ニウエを兼轄

外部リンク

* 日本国外務省 - ニウエ

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