日本のバレーボール

日本のバレーボールの歴史

日本におけるバレーボールの歴史は、1908年に始まります。欧米視察を経て、東京のYMCAに所属していた大森兵蔵が初めてこのスポーツを日本に紹介しましたが、彼の帰国途中の不幸により、バレーボールの普及は一時的に停滞しました。その後1913年、F.H.ブラウンが来日し、指導に尽力することで、日本のバレーボール界が形成されていきました。ブラウンの指導のもと、バレーボールは関西地区のYMCAで盛んに行われ、徐々に広がりを見せました。

当初は16人制でスタートしましたが、競技の進展と共に人数は減少し、1921年の第5回極東選手権からは12人制が導入され、1927年には日本から提案された9人制が採用されるようになりました。この9人制は、30年間にわたり日本のバレーボールの主流となりました。

1922年に開催された第3回極東選手権では、初めて編成された日本のチームが出場しました。この時、選手たちはバレーボールにおける戦術をほとんど理解しておらず、結果は中国やフィリピンに大敗を喫しました。しかし、この試合が日本でのバレーボール普及のきっかけとなり、当時の体育指導者たちがその後バレーボールを広める役割を果たしました。

1920年代に入ると、バレーボールは学校や女子児童の間で徐々に認知されるようになりました。1918年には大阪朝日新聞が主催した大会にバレーボールが加えられ、1919年には兵庫県の女子中学校において初のバレーボール競技大会が実施されました。この大会をきっかけに、女子バレーボールが全国へ広がる基盤が築かれました。

1920年、神戸高商にて日本初のバレーボール専用チームが設立され、1921年の第5回極東選手権で招待されましたが、結果は振るわず、フィリピンや中国に再び敗北しました。しかし、神戸高商はその後の大会で着実に成長し、国内バレーボール界での立役者となります。特に、1930年代には環境が整い、女子バレーボールにおいても優秀なチームが誕生し、国内大会を通じて選手の技術向上が図られました。

1925年に設立された大日本排球協会は、バレーボールの全国的な統括団体としての役割を果たしていきます。その後、1932年までに関東学生排球連盟なども設立され、バレーボールの地位が確立されることとなります。

戦後、バレーボール界は復興を遂げ、1951年には国際的な場で日本のバレーボール協会が承認されました。ここから日本の6人制バレーボールが国際的に認知されるようになり、1960年にはブラジルで開催された世界選手権に男女が初参加します。この時、日本女子チームが素晴らしい成績を残したことでさらにバレーボール人気が高まります。

1964年の東京オリンピックで日本女子チームが金メダルを獲得し、バレーボールは国民的な注目を集めることになりました。さらに、企業女子スポーツが発展し、全国各地で女子バレーボール愛好者が増加しました。1970年には家庭婦人バレーボール大会が開催され、多くの主婦たちがバレーボールを楽しむようになります。

近年においても、バレーボールは日本各地での競技人口を持ち続けており、登録選手数は400,000人を超えるまで成長しました。学校教育の重要な一部として、バレーボールが多くの学生に親しまれており、国内各地で大会が定期的に開催されています。日本のバレーボールは、長い歴史とともに、地域や世代を超えた人気を誇るスポーツとなっています。

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