日本オープン・バイブル教団

日本オープン・バイブル教団

概要

日本オープン・バイブル教団（にほんおーぷんばいぶるきょうだん）は、日本のプロテスタント教会のうち、ペンテコステ派に分類されるキリスト教の団体です。その信仰と実践において、特に「異言を伴う聖霊のバプテスマ」と呼ばれる霊的体験を重視している点を大きな特色としています。

沿革

本教団は、第二次世界大戦終結後の日本において、海外からの宣教活動が活発化する中で誕生しました。その起源は、1950年（昭和25年）にまで遡ります。アメリカ合衆国アイオワ州デモインに拠点を置く「オープン・バイブル・スタンダード教団（Open Bible Standard Churches）」から、P・ラウンズ師を含む3名の宣教師が日本に派遣されたことに始まります。彼らはこの地で福音伝道を開始し、日本の人々にキリスト教のメッセージを伝えました。

宣教師たちの地道な働きが進むにつれて、日本の信徒による共同体が形成されていきました。そして、宣教師たちの来日と伝道開始から数年を経た1955年、日本における独自の組織として「日本オープン・バイブル教団」が正式に設立される運びとなりました。これは、日本での宣教活動をさらに組織的に、かつ自立的に推進していくための重要な一歩となりました。

教義的特色

日本オープン・バイブル教団は、ペンテコステ派の伝統的な信仰を受け継いでいます。ペンテコステ派は、20世紀初頭に世界的に広まったキリスト教の復興運動の一つであり、聖書の教えに基づく信仰に加え、初代教会時代に見られたような聖霊の力強い働きや様々な霊的な賜物（ギフト）が現代においても継続していると信じる点に特色があります。

特にペンテコステ派において重視されるのが「聖霊のバプテスマ」の経験です。これは、信徒が聖霊によって満たされ、神のために力強く奉仕するための力を受ける体験と理解されています。多くのペンテコステ派では、この聖霊のバプテスマを受けたことの初期の、あるいは顕著な徴候の一つとして「異言」（聖霊の働きによって未知の言語を語ること）が現れると信じられています。

日本オープン・バイブル教団もまた、このペンテコステ派の教理を堅持しており、特に「異言を伴う聖霊のバプテスマ」の体験を信仰生活の中で非常に重要なものとして位置づけ、強調しています。これは、信徒が神とのより深い交わりを持ち、霊的な力をもって証しし、奉仕するための不可欠な恵みであると考えられています。

活動

本教団は、設立以降、日本国内における福音伝道と教会設立に力を注いできました。現在、その活動範囲は、日本の主要な三つの地域である関東地方、関西地方、そして九州地方に広がっています。これらの地域に複数の教会が置かれており、それぞれの教会を拠点として、定期的な礼拝や集会、聖書教育、地域社会への伝道活動などが行われています。各教会は、ペンテコステ派の信仰に基づいた力強い礼拝と活発な信徒活動を展開し、福音を伝え続けています。

参考文献および外部リンク

本項目は、以下の参考文献および提供された情報に基づき作成されています。

* 中村敏『日本における福音派の歴史』いのちのことば社、2000年

また、教団に属する教会の一つとして、神戸キリスト栄光教会の情報が外部リンクとして挙げられています。

もう一度検索