日本クリスチャン・アカデミー

日本クリスチャン・アカデミーの概要

日本クリスチャン・アカデミーは、意見の異なる人々が対話できる社会を実現しようとする「アカデミー運動」を日本で実践するために設立された公益財団法人です。この運動は、信徒が中心となって進められており、特に対話と交流を重視しています。

アカデミー運動の日本への導入は、西ドイツの創設者エーバーハルト・ミュラーの提唱を受け、さらには日本国内において元衆議院副議長の杉山元治郎の尽力によって実現しました。1961年5月15日に財団法人として認可を受けた日本クリスチャン・アカデミーは、当初宿泊施設や集会所を利用して活動を開始しましたが、1963年10月5日にはエバンゲリシェ・アカデミーからの資金援助を得て大磯アカデミーハウスを設立しました。さらに1967年10月20日には京都アカデミーハウス、1977年には白老アカデミーハウスを開設しました。

大磯アカデミーハウス

大磯アカデミーハウスは、ドイツ人弁理士であるカール・フォークトから譲り受けた土地に設立されました。施設の整備資金はエバンゲリシェ・アカデミーからの8500万円と、日本国内で募った寄付金によって賄われました。しかし1988年には隣接の大磯プリンスホテルからの要請を受けて施設が譲渡され、箱根町に移転して箱根アカデミーハウスと改名しました。残念ながら1996年に利用者が減少し閉鎖に至りました。

京都アカデミーハウス

京都アカデミーハウスは実業家野田銕五郎の邸宅を基に設立され、エバンゲリシェ・アカデミーや北米外国伝道会議からの資金援助により整備されました。さらに、関西経済界の募金活動も行われ、2012年には大規模な改修を経て「関西セミナーハウス・修学院きらら山荘」として新たにスタートしました。

関係施設

日本クリスチャン・アカデミーは1999年に新宿区にある日本キリスト教会館の6階及び7階を購入し、関東活動センターを設置しました。このようにして、日本クリスチャン・アカデミーは全国における活動を広げ、各地域の拠点を確立させてきました。

公益法人化と現在の活動

2013年4月には公益財団法人に移行し、現在は関西セミナーハウス・修学院きらら山荘が主に収益事業を展開し、関東活動センターや関西セミナーハウス活動センターが公益事業を担っています。アカデミーの活動は、意見が異なる人々の間での理解と対話を促進し、より良い社会を築くことを目指しています。

参考文献

これまでの活動に関する書籍も多く出版されており、特にエーバーハルト・ミュラー著の『生活の中の信仰 信仰の再認識』や竹中正夫の『現代社会における話し合い』などは、アカデミーの理念や活動を理解するための重要な資料とされています。さらに様々な編著書もあり、アカデミーの歴史とその成果を知る上で欠かせないものとなっています。

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