日本バプテスト連合

日本バプテスト連合：地方独立教会の交わり

日本バプテスト連合は、アメリカ合衆国テキサス州の教会からの宣教師の働きによって設立された、日本のプロテスタント系のキリスト教団体です。アナバプテスト（再洗礼派）の流れを汲むミッショナリー・バプテストの信条に立っており、地方教会の自治性を重んじる独特の組織構造を持っています。

設立と歴史

1952年、ユージン・M・レイガン師らアメリカのバプテスト教会の宣教師が横浜で開拓伝道を開始。その後、数名の宣教師が加わり、複数の教会が設立されました。1964年11月3日、これらの教会が神奈川県横浜市で初めての総会を開き、日本バプテスト連合が正式に組織されました。初期の主要な教会には、新契約バプテスト教会、第一宣教バプテスト教会、沼津宣教バプテスト教会、横浜ミショナリー・バプテスト教会などが含まれていました。

信仰と実践

日本バプテスト連合は、所属教会の上部組織ではなく、地方独立教会の交わりを重視する組織です。カトリック教会のような普遍教会の概念を否定し、それぞれの教会が独立した権威を持つことを信条としています。

その信仰の中核をなすのは、使徒時代のバプテスト教会への歴史的継承です。彼らは、カトリック教会から派生したプロテスタントとは異なる、独自の伝統を主張しています。

バプテスマは、信仰告白者に対して浸礼によって執り行われ、その教会への加入を意味します。聖餐式（主の晩餐式）は各教会単位で行われ、他の教会の聖餐式への参加は認められていません。パンは必ずパン種を使用しないものを使用し、葡萄液はイエス・キリストの血を象徴しています。聖餐式に参加できるのは、救いの体験（新生体験）をし、バプテスマを受けた教会員のみです。

また、女性牧師を認めておらず、教会の役職は牧師と執事のみに限定されています。

行事と活動

日本バプテスト連合としての統一的な行事や集会は基本的には行われていません。しかし、年次総会、成人キャンプ、日曜学校バイブルキャンプ、地域ごとの交わり会などは、所属教会の自主的な企画として毎年開催されています。

所属教会と関係団体

日本バプテスト連合には、全国各地に多くの教会が所属しています。また、アメリカ・バプテストアソシエーション（American Baptist Association）や日本宣教バプテスト神学校などとも連携しています。（具体的な所属教会のリストは、情報提供元から得られたリストを元に記載しています。）

参考文献

日本バプテスト連合に関する歴史や信仰に関するより詳細な情報は、下記の参考文献を参照してください。

天利信司著 『バプテスマ』 バプテスト文書刊行会 1974年
ジョン・Ｗ・ダッガア著 後藤光三訳 『伝道者の生活-聖書は何と言ってるか』 国分寺高木町バプテスト教会 1977年
ジョン・Ｔ・クリスチャン 天利信司,上山雄治訳 『バプテスト教会史』 バプテスト文書刊行会 1979年
ベン・Ｍ・ボガード著 金生谷繁雄訳 『バプテスト・ウェイ・ブック』 バプテスト日曜学校委員会、米国アークテキサス　1982年
天利信司著 『バプテスト「その名称、信仰、歴史、使命、特色」』 バプテスト文書刊行会 1995年
キリスト教年鑑編集委員会編 『キリスト教年鑑2009年版』 キリスト教新聞社 2009年


日本バプテスト連合は、独自の信仰と地方教会の自治性を重視した運営で、日本のキリスト教界において独自の地位を築いています。

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