日本ボランティアコーディネーター協会

特定非営利活動法人日本ボランティアコーディネーター協会

概要

特定非営利活動法人日本ボランティアコーディネーター協会（にほんボランティアコーディネーターきょうかい）は、多様な分野で活動するボランティアコーディネーターを専門的に支援することを目的に設立された特定非営利活動法人（NPO法人）です。この団体は、ボランティア活動を支える重要な役割を担うコーディネーターたちの資質向上と地位確立を目指し、様々な事業を展開しています。

設立経緯

本協会のルーツは、1994年に始まった全国ボランティアコーディネーター研究集会（JVCC）に遡ります。この研究集会は、ボランティアコーディネーションに関する知識や技術を深め、参加者同士の交流を図る場として継続的に開催されてきました。長年の研究・研鑽活動を通じて培われた経験やネットワークを基盤として、ボランティアコーディネーターを取り巻く環境の変化に対応し、より組織的かつ継続的な支援を行う必要性が認識されました。その結果、JVCCの関係者を中心に設立準備が進められ、2001年1月27日に正式な組織として発足しました。その後、特定非営利活動促進法に基づき、同年8月には特定非営利活動法人格を取得し、活動の幅をさらに広げました。

目的と活動理念

日本ボランティアコーディネーター協会の主たる目的は、国内各地、そして様々な分野で活動しているボランティアコーディネーターたちの強固なネットワークを構築することです。加えて、個々のボランティアコーディネーターが持つ専門的な知識や技能をさらに向上させるための機会を提供し、社会全体におけるボランティアコーディネーターという役割の重要性や価値に対する認知度を高めることを目指しています。最終的には、ボランティアコーディネーションを社会的に認められた専門職として確立することを使命としています。この目的達成のため、協会は研修プログラムの開発、情報提供、啓発活動、そして専門性の評価システム構築など、多角的なアプローチをとっています。

主な取り組み

基本指針の策定

協会は、ボランティアコーディネーションの専門性を明確にし、その活動の基盤となる考え方を示すため、2004年に「ボランティアコーディネーター基本指針〜追求する価値と果たすべき役割〜」を発表しました。この指針は、ボランティアコーディネーターがどのような価値を追求し、どのような役割を果たすべきかを示しており、日々の実践における重要な羅針盤となっています。ブックレットとしても発行され、広く活用されています。

ボランティアコーディネーション力検定

ボランティアコーディネーターに必要な能力を客観的に評価し、質の高い人材育成を促進するため、協会は2009年に「ボランティアコーディネーション力検定」を創設しました。この検定は、3級から1級までの段階が設けられており、それぞれのレベルに応じた知識や実践能力を測ります。さらに、一定水準以上の能力を持つ人材を「認定ボランティアコーディネーター」として認定するシステムも運営しており、これにより専門性の証明と社会的な信頼性の向上に貢献しています。検定は、ボランティアコーディネーター自身のスキルアップだけでなく、所属する組織における人材育成や配置にも役立てられています。

所在地

本協会の事務局は、東京都新宿区神楽坂2-13 末よしビル別館30Dに置かれています。

発行書籍

ボランティアコーディネーションに関する啓発や実務支援のため、協会は複数の書籍を発行しています。

『市民社会の創造とボランティアコーディネーション』
『社会福祉協議会ボランティアセンターのためのボランティアコーディネーターマニュアル』
* 『ボランティアコーディネーター基本指針ブックレット』

これらの書籍は、ボランティアコーディネーターを目指す人々や現職者、そしてボランティアを受け入れる側の組織にとって、貴重な情報源となっています。