日本・シンガポール新時代経済連携協定

日本・シンガポール新時代経済連携協定 (JSEPA) の概要

日本・シンガポール新時代経済連携協定（Japan-Singapore Economic Partnership Agreement、略称：JSEPA）は、2002年に日本とシンガポールの間で締結された経済連携協定で、自由貿易協定としても機能します。この協定は日本にとって初の経済連携協定であり、両国の経済的なつながりを強めることを目的としています。

協定の成立過程

協定の始まりは1999年末に遡り、小渕首相とゴー首相が会談を行った際に、両国の専門家からなる検討会合の設立に合意したことからスタートしました。2000年の間に行われた共同検討会合での会議を経て、2000年10月には首脳会談が行われ、正式な交渉の開始が発表されました。その後、交渉は活発に行われ、2001年10月までにその成功を保証する共同発表が行われました。

2002年1月には、シンガポールで両国首相が署名を交わし、正式に協定が成立する運びとなりました。その後、協定は2002年5月には日本の国会でも承認され、最終的には同年11月30日に発効しました。

条約の内容

この経済連携協定は、両国間の人、物、サービス、資本、情報の自由な移動を促進し、経済活動を強化することを目的としています。具体的には、日本はシンガポールからの輸入に関する関税を大部分撤廃し、全体で93％の関税が撤廃されます。また、原産地規則によって当事国が輸入した製品を自国製品として輸出し、関税の優遇を受けることを防ぐ仕組みが導入されています。

改正議定書

その後、2006年4月にJSEPAの改正交渉開始が合意され、2007年には改正議定書が署名されました。この改正では、日本が当初の協定対象外だった一部の熱帯産品や石油製品について新たに関税を撤廃することが決定され、合計で約95％の関税の撤廃が実現されました。また、シンガポール側は日本の銀行に対する規制を緩和することによって、より多くの金融サービスへのアクセスを提供しました。

結論

日本・シンガポール新時代経済連携協定は、両国の経済的繋がりを深め、貿易の活発化や投資の促進に寄与する重要な協定です。今後もこの協定を基に、両国の経済関係が一層強化されることが期待されます。

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