日本万国博覧会記念機構

日本万国博覧会記念機構の歴史と目的

独立行政法人日本万国博覧会記念機構（にっぽんばんこくはくらんかいきねんきこう）は、過去に存在した独立行政法人であり、日本国内の特定の文化的・観光的資源を管理する役割を担っていました。この機関は、日本万国博覧会の跡地に位置する万博記念公園の管理を主目的にしていました。1970年に開催された日本万国博覧会が終わった後、その遺産を守り、利用するために設立されたのです。

機構の設立背景

1970年の万国博覧会終了後、日本政府は「日本万国博覧会記念協会法」（昭和46年法律第94号）に基づき、1971年9月1日にその前身となる日本万国博覧会記念協会を設立しました。この協会は、財務省の承認を受けた法人として、日本万国博覧会の跡地を緑豊かな文化公園にすることを目指しました。この法律の第1条には、協会の設立目的として「日本万国博覧会の跡地を一体として保有し、文化公園として整備し、その適切な運営を行なう」旨が定められています。

遊園地「エキスポランド」の運営は、株式会社エキスポランドに委託され、楽しいアトラクションやイベントが数多く行われていました。しかし、後の展開において、エキスポランドは数々の困難に直面することになります。

国との関係及び管理の移行

万博跡地を文化公園として整備するために国が協会を設立した背景には、大阪府が会場用地を取得した際の管理費負担の問題があったとされています。特に、府が公園化を進める中で、国に買い取りの要請を行った可能性があるという見解も報じられています。

2003年に「独立行政法人日本万国博覧会記念機構法」（平成14年法律第125号）が施行され、協会は解散して独立行政法人日本万国博覧会記念機構へと改組されました。これにより、協会時代の管理運営を継続しつつ、基金事業も併せて行う形になりました。日本万国博覧会の記念基金も管理されていました。

経済的・社会的な影響

しかし、機構の運営にはさまざまな課題がありました。特に、2007年には第1次安倍内閣が公園の管理業務を大阪府に移すことを決定しました。これに伴い、万博記念公園の期待される来場者数は減少し続けました。また、同年5月にはエキスポランドで発生したジェットコースター事故が影響し、休園を余儀なくされ、最終的には2009年2月に閉園しました。この影響を受けて、年間450万人から100万人もの来場者が減少したことが報告されています。

解散とその後

2014年には「独立行政法人日本万国博覧会記念機構法を廃止する法律」（平成25年法律第19号）が施行され、4月1日に正式に解散しました。その後、基金事業は公益財団法人関西・大阪21世紀協会が、また公園事業は大阪府が引き継ぐ形となりました。これにより、日本万国博覧会の遺産は次世代へと託されることになりました。

日本万国博覧会記念機構は、日本の文化・観光において重要な役割を果たしてきた機関であり、その活動の歴史は多くの教訓を残しています。

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