日本児童文学者協会賞

日本児童文学者協会賞は、一般社団法人日本児童文学者協会が主催する、児童文学の優れた創作、評論・研究を対象とした賞です。毎年、前年の1月から12月までに刊行された単行本の中から、最も優れた作品が選ばれます。この賞は、日本の児童文学界において非常に重要な位置を占めており、受賞は作家にとって大きな名誉とされています。

この賞の前身としては、1951年から1960年まで存在した「児童文学者協会児童文学賞」があります。この賞は雑誌掲載作品も対象としており、9回にわたって選考が行われました。また、1968年からは「日本児童文学者協会新人賞」も設けられ、児童文学界の新たな才能の発掘にも貢献しています。

日本児童文学者協会賞の大きな特徴の一つとして、一人の作家が複数回受賞することが少なくない点が挙げられます。これは、優れた作品を継続的に生み出す作家の功績を称えるものであり、児童文学界全体のレベルアップに繋がっています。また、本賞の他に、その年を代表する作品には特別賞が贈られることもあります。さらに、ジャンルやグレードによって複数の作品が同時受賞する場合もあります。

児童文学の代表的な賞としては、他に「野間児童文芸賞」がありますが、対象期間が異なっており、日本児童文学者協会賞は年度を対象とした賞です。また、日本児童文学学会が主催する「日本児童文学学会賞」は、児童文学の研究を対象とした賞であり、児童文学の創作を対象とする日本児童文学者協会賞とは性質が異なります。

過去には、1982年と1997年の2回、該当作品がないとして受賞作が見送られた年がありました。しかし、年度のベストを決める賞として「該当作なし」はふさわしくないという意見が出たため、1997年以降は必ず受賞作品を選出するようになっています。この変更は、児童文学賞としての責任を果たすとともに、児童文学界の活性化にも繋がっています。

受賞作は、長年にわたり児童文学の歴史を彩ってきました。協会では、過去の受賞作品を一覧で公開しており、児童文学に関心のある人々にとって貴重な資料となっています。

関連する賞としては、以下のものがあります。

日本児童文学者協会新人賞
三越左千夫少年詩賞
日本児童文学者協会評論新人賞
長編児童文学新人賞

これらの賞も、児童文学の様々な分野で活躍する才能を顕彰する重要な役割を果たしています。

詳細は、一般社団法人日本児童文学者協会の公式サイトで確認できます。

一般社団法人日本児童文学者協会
過去の受賞作品一覧

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