日本共産党第28回大会

日本共産党第28回大会概要

2020年1月14日から18日にかけて、日本共産党の第28回大会が静岡県熱海市に常設されている伊豆学習会館で行われました。この大会では、前回の大会以来の課題や地域政治の展望が議論され、特に非自民の連携強化に焦点が当たりました。多くの野党関係者が招待され、立憲民主党の国会対策委員長や国民民主党、社会民主党の幹部などが挨拶を行いました。

党の方針変更

大会では、核兵器禁止条約や尖閣諸島に関する政策が議論され、対中関係に関する見解が大きく変わりました。これまで「社会主義を目指す国」とされていた中国については、これを削除し、新たに「全面的な対立姿勢」を採用する決議が下されました。この方針変更は、党が21世紀の新たな時代に向けて歴史認識を修正し、日本における社会主義的変革を改めて目指す姿勢を示すものです。

ジェンダー平等への取り組み

さらに、ジェンダー平等の推進についても重要な決定がなされました。過去に党内で展開された性的少数者に対する厳しい批判を誤りと認め、公式に謝罪する姿勢が示されました。これに伴い、幹部に女性を登用する方針が取られ、ジェンダー平等委員会が新設されました。委員会の責任は倉林明子、副責任者は山添拓が担うこととなりました。

役員人事と中央委員会

大会では中央委員会が新たに編成され、総数221名の内訳は中央委員193名、准中央委員28名です。この中には、新たに追加された役員も含まれています。また、志位和夫幹部会委員長と小池晃書記局長が留任し、さらに他の幹部も包括的に役職に就くことが決まりました。特に、過去に退任した副委員長山下芳生の処遇に関しては新たに設けられた「幹部会筆頭副委員長」に就任することが決まりました。また、田村智子は政策委員長として新たに役割を持つことになりました。

結果と展望

この大会の結果、党は多くの新たな決議に基づいた方向性を確立しました。日本における社会主義的変革を進めるための姿勢が改めて強調され、舞台の整備が進められることとなりました。多様な価値観や社会的実践への柔軟な対応が求められる中、共産党の新たな挑戦が始まることとなるでしょう。これにより、今後の党の活動の中で、社会問題への真摯な取り組みや連携の強化が期待されています。

もう一度検索