日本冷凍空調学会

公益社団法人日本冷凍空調学会：冷凍・空調技術の未来を拓く

公益社団法人日本冷凍空調学会（JSRAE）は、日本の冷凍・空調技術の発展に大きく貢献してきた歴史ある団体です。1925年（大正14年）に設立され、当初は「日本冷凍協会」として活動を開始しました。以来、冷凍・冷蔵技術、そして関連する幅広い学術技術の進歩と普及に尽力し続けています。

会員数と組織

現在、個人会員は3899名、法人会員は231社（2017年3月31日時点）を数え、日本の冷凍・空調業界を代表する学会として、その規模と影響力は絶大です。毎年10月には年次大会を開催し、最新の研究成果や技術動向に関する発表や議論が行われています。

2008年の民法改正、2011年の公益法人認定法による認定を経て、公益社団法人へと移行。社会貢献性を高め、その活動範囲をさらに広げています。

幅広い事業展開

JSRAEは、以下の事業を通じて、冷凍・空調技術の普及と発展に貢献しています。

技術普及・教育事業: 会員向けのセミナーや研修会、出版物の発行などを通じて、冷凍・空調技術に関する知識・技能の向上を支援しています。特に、冷凍空調技術者育成に力を注いでおり、将来の技術者を育成する役割を担っています。
国際交流事業: 国際冷凍学会（IIR）をはじめとする海外の関連団体との連携を強化し、国際的な情報交換や共同研究などを推進しています。グローバルな視点を取り入れながら、日本の冷凍・空調技術の国際的な地位向上を目指しています。
調査研究事業: 冷凍・空調技術に関する調査研究を行い、その成果を広く公開することで、技術開発を促進しています。また、最新の技術動向や課題を分析し、将来を見据えた技術戦略の策定に貢献しています。
学術評価事業: 冷凍空調技術に関する資格認定制度を運営し、技術者の能力向上を支援しています。優秀な研究成果や技術開発に対しては表彰を行うことで、業界全体のレベルアップを図っています。

これらの事業を通じて、JSRAEは冷凍・空調技術の進歩だけでなく、食品産業、エネルギー問題、環境問題など、社会の様々な課題解決にも貢献しています。

歴史と発展

JSRAEの歴史は、日本の冷凍・空調技術の歴史そのものです。設立以来、幾多の変遷を経て、常に時代のニーズに対応し、発展を続けてきました。

主な歴史的節目は以下の通りです。

1925年：日本冷凍協会設立
1930年：社団法人認可
1937年：国際冷凍協会(IIR)日本研究委員会発足
1956年：冷凍技術士制度発足
1978年：ASHRAEのInternational Associateに加入
1984年：「日本冷凍協会論文集」創刊
1997年：日本冷凍空調学会と名称変更
2011年：公益社団法人日本冷凍空調学会に変更
2015年：第24回国際冷凍会議(ICR2015)日本開催

これらの出来事を経て、JSRAEは、技術標準化、国際協力、人材育成において重要な役割を果たし、現在に至ります。

主要会員企業

JSRAEには、日本の冷凍・空調業界を代表する多くの企業が会員として参加しています。2018年3月31日時点での主要会員企業の会員数上位企業を以下に示します。

三菱電機ビルテクノサービス株式会社
三菱電機株式会社
ダイキン工業株式会社
パナソニック株式会社
東芝キャリア株式会社
株式会社九電工
三菱重工冷熱株式会社
日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社
株式会社前川製作所
日立アプライアンス株式会社
株式会社日立製作所
三菱重工業株式会社
株式会社ダイキンアプライドシステムズ
新日本空調株式会社
株式会社デンソー

これらの企業は、日本の冷凍・空調技術の進歩に大きく貢献しており、JSRAEと連携して、技術開発や人材育成に取り組んでいます。

未来への展望

JSRAEは、今後も冷凍・空調技術の進歩と普及に貢献するため、様々な活動を展開していくでしょう。地球温暖化対策や省エネルギー化への取り組み、新たな技術開発、そして人材育成など、課題は山積していますが、JSRAEはこれらの課題に果敢に挑戦し、持続可能な社会の実現に貢献していくことが期待されます。

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