日本博物館協会

公益財団法人日本博物館協会について

公益財団法人日本博物館協会（Japan Association of Museums）は、日本国内の博物館や美術館に関する多様な事業を推進する組織です。1928年に「博物館事業促進会」として設立されて以降、数回の組織改編を経て、2013年に現在の形態に至っています。元々は文部科学省の管轄であり、2022年11月28日より山梨絵美子が会長を務めています。

沿革

この協会は1928年に創立され、様々な名前の変更を経て、次のような歴史的なマイルストーンがあります。

• - 1928年: 「博物館事業促進会」として設立。
• - 1931年: 名称を「日本博物館協会」に変更。
• - 1940年: 社団法人へと改組。
• - 1986年: 財団法人として新たに設立。
• - 2013年: 公益財団法人に移行。

協会の所在地は東京都台東区上野公園にある黒田記念館別館の3階です。

主な事業内容

日本博物館協会が行っている事業は大きく分けて調査研究事業、指導・助成事業、そして普及・啓発事業の3つがあります。

調査研究事業

この事業では国内外の博物館に関する調査を行っています。特に、国内博物館に関する詳細な調査を実施し、その結果をもとに博物館図書を発行しています。このようにして、業界全体の知識基盤を高めています。

指導・助成事業

日本博物館協会は全国博物館大会の開催や各種研修会を通じて、博物館関係者への指導や助言を行っています。また、美術品の梱包や輸送に関する技能を習得・認定するための資格試験も実施しており、1～3級の認定を行っています。これにより、美術品の取り扱いに関する専門性が向上しています。

普及・啓発事業

国際的な交流を促進するため、国際博物館会議などにも積極的に参加しています。この取り組みにより、日本の博物館と海外の博物館との相互理解が深まることを目指しています。

出版物

日本博物館協会は、多数の刊行物を発行しています。代表的なものには、月刊機関誌「博物館研究」、全国の博物館をまとめた「全国博物館総覧」や「博物館関係法令集」などがあります。これらの出版物は、研究や博物館運営にとって貴重な情報源として機能しています。

会員制度

協会には二種類の会員制度があります。1つは維持会員、これは博物館やそれに準じる団体が協会の目的に賛同し、会費を納入した場合に承認を受けられます。もう1つは賛助会員で、こちらは個人または団体が協会の目的に賛同し、会費または寄付を行うことで入会できます。

日本博物館協会賞

2020年に新設されたこの賞は、博物館活動に特に貢献した団体や個人を表彰するもので、初回の受賞者には「昭和日常博物館」と「ちひろ美術館」が選ばれました。

このように、日本博物館協会は博物館の発展に不可欠な役割を果たしています。その活動は日本の文化や歴史に寄与し、未来の世代にとっての重要な資源となっています。

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