日本比較生理生化学会

日本比較生理生化学会：生命現象解明への貢献

日本比較生理生化学会は、比較生理生化学および関連分野の学術研究の発展に寄与することを目的とした学術団体です。幅広い生命現象の理解を深めるため、活発な研究活動と情報発信を続けています。その歴史は、前身である日本動物生理学会にまで遡り、現在も毎年全国大会を開催するなど、活気あふれる活動を展開しています。

学会の概要

本学会は、比較生理生化学という学問分野の進歩に貢献することを第一の目的としています。比較生理生化学は、多様な生物種を対象に生理機能や生化学的性質を比較することで、生命現象の普遍性や多様性を解き明かす学問です。本学会では、この分野における研究発表や議論の場を提供することにより、研究者の交流と連携を促進し、学問の発展に寄与しています。

学会の活動は、年1回の全国大会の開催が中心です。大会では、最新の研究成果が発表され、活発な議論が交わされます。さらに、『比較生理生化学』という学会誌を年3～4回発行し、研究論文やレビュー論文などを掲載することで、研究成果の普及にも努めています。

歴史

日本比較生理生化学会は、1978年に日本動物生理学会として設立されました。その後、1990年に現在の名称に変更されました。設立以来、着実に会員数を増やし、現在では国内外の多くの研究者によって構成されています。

学会設立以前から、動物生理学シンポジウムが開催されており、これらのシンポジウムは、本学会設立の礎となりました。初期のシンポジウムは、東京大学や岡山市などで開催され、多くの研究者を集めて活発な議論が行われました。

1975年には第1回動物生理学シンポジウムが東京大学で開催され、1978年には岡山市で第4回動物生理学シンポジウムと設立大会が開催されました。翌年には北海道で第1回日本動物生理学会大会が開催され、本格的な学会活動が始まりました。

1989年には、学会名称の変更が決定され、翌1990年に「日本比較生理生化学会」へと改称されました。この改称は、学会の研究範囲の拡大と、国際的な潮流への対応を目的としたものでした。

全国大会

毎年開催される全国大会は、本学会の主要な活動です。全国の研究者が集まり、最新の研究成果を発表し、議論を交わす重要な機会となっています。近年では、オンライン開催も取り入れ、より多くの研究者が参加できるよう工夫が凝らされています。

例として、第42回大会は山形大学で、第43回大会はオンラインで開催されました。開催地は毎年変わり、全国各地の大学や研究機関が会場として選ばれます。

会長

学会の運営は、会長が中心となって行われます。歴代の会長には、神崎亮平氏(2012年～2015年)、尾崎まみこ氏(2016年～2019年)、深田吉孝氏(2020年～)などが就任しています。現会長の深田吉孝氏は東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻に所属しています。

関連団体

本学会は、生物科学学会連合に加盟しており、他の関連学会との連携を密に保ちながら活動しています。日本動物学会、日本生理学会、日本生化学会など、多くの関連団体との連携を通じて、生物科学の発展に貢献しています。

まとめ

日本比較生理生化学会は、比較生理生化学分野の研究を促進し、生命現象の理解を深める上で重要な役割を果たす学術団体です。全国大会や学会誌の発行といった活動を通して、研究者の交流を促進し、研究成果の普及に貢献しています。これからも、生命科学の進歩に貢献していくことが期待されます。

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