日本生体医工学会

日本生体医工学会とは

一般社団法人日本生体医工学会（にほんせいたいいこうがっかい、英文名：Japanese Society for Medical and Biological Engineering、略称：JSMBE）は、生命科学と工学技術の融合分野である「生体医工学」の発展を推進する日本の主要な学術団体の一つです。

設立と歴史

本学会は、1962年11月10日に「日本ME学会」として設立されました。これは、当時「Medical Electronics（ME）」と呼ばれていた、医学と電子工学を結びつける黎明期の分野に特化した組織として発足したことを示します。その後、扱う技術や学問領域の拡大に伴い、現在の「日本生体医工学会」へと名称を変更し、より広範な生体医工学分野を網羅するようになりました。

目的と活動領域

本学会の設立目的は、医学や生物学の知見に対して、電子工学、機械工学、情報工学といった多様な工学的手法を応用すること、また逆に、工学分野に医学や生物学的な知見を取り入れることによって、関連する研究の発展を図り、学術知識の積極的な交流を促進することにあります。さらに、これらの研究成果を社会における事業や技術振興に繋げることも重要な使命としています。

具体的には、医学分野における診断・治療機器の開発、生体情報の精密な計測・解析技術、再生医療や組織工学への工学アプローチ、生物の仕組みを模倣した新しい材料やシステムの開発など、多岐にわたる研究開発領域を対象としています。本学会は、これらの分野の研究者、技術者、臨床医などが一同に会し、情報交換や共同研究を促進するプラットフォームとしての役割を果たしています。

主な活動内容

本学会は、その目的達成のために様々な活動を展開しています。

学術大会の開催: 年に一度、全国規模の学術大会を開催し、最新の研究成果の発表、活発な議論、情報交換の場を提供しています。これは会員にとって最も重要な学術交流の機会の一つです。
専門別研究会の組織: 特定の専門分野やテーマに特化した研究会を設置・運営し、より詳細かつ深いレベルでの研究討議や共同研究を推進しています。
* 機関誌の発行: 学術論文や関連情報等を掲載した機関誌を発行し、研究成果の普及と共有を図っています。

機関誌

本学会の公式機関誌は、日本語誌名の「日本生体医工学会誌『生体医工学』」と、英文誌名の「Transactions of the Japanese Society of Medical and Biological Engineering（TJSMBE）」があります。この機関誌は、質の高い研究論文や総説などを掲載し、生体医工学分野における学術的進歩を記録・発信する重要な媒体となっており、年間6回発行されています。

事務局

本学会の事務局は、東京都文京区大塚5-3-13の小石川アーバンビル4Fに位置する、一般社団法人学会支援機構内に設置されています。学会の運営実務は、この事務局を中心に行われています。

関連事項

生体医工学分野そのものに加え、本学会は日本の医学分野を代表する日本医学会や、国際的な生体医工学分野の連合組織であるIFMBE（International Federation for Medical and Biological Engineering）など、国内外の関連学術団体とも深い関わりを持っています。

本学会は、これらの活動を通じて、医学・生物学と工学の連携による新たな技術や知見の創出に貢献し、人類の健康と福祉の向上に寄与することを目指しています。より詳細な情報や最新の活動状況については、公式サイトを参照することが推奨されます。

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