日本病理学会

一般社団法人日本病理学会：病理学の進歩と医療への貢献

一般社団法人日本病理学会は、東京都文京区に事務局を置く、日本の医学系学会です。その活動の中心は、病理学研究の推進と、その成果を医療現場へ還元することにあります。学問の発展と人類の福祉への貢献という理念のもと、多岐にわたる活動を行っています。

学会活動：研究発表から生涯教育まで

学会は、毎年春と秋に大規模な総会を開催しています。春期の総会は3日間、秋期の特別総会は2日間の日程で、会員による研究発表や活発な議論の場が設けられています。発表内容は、日々の研究成果、病理診断業務における経験、医学・歯学教育に関する取り組みなど多様です。さらに、著名な専門家による講演会や、最新の知見を共有するシンポジウム、実践的なスキルを習得できるワークショップなども開催され、会員の専門性向上に貢献しています。

近年、特に力を入れているのが病理医・病理学者向けの生涯教育プログラムです。質の高い研修機会を提供することで、会員のスキルアップと医療水準の向上を目指しています。一方、一般の方々を対象とした公開講座も実施しており、病理学への理解を深める機会を提供しています。これらの講座は無料で参加でき、医学への関心を持つ多くの人々に開かれています。

専門医制度：高度な専門性を保証

日本病理学会は、質の高い医療を提供するための専門医制度を運営しています。

日本病理学会病理専門医は、医師免許取得後に臨床研修を修了し、学会認定の研修施設で3年以上の研修を経て、厳格な試験に合格した医師に与えられます。2018年9月時点で、2,483名の専門医が活躍しています。

日本病理学会口腔病理専門医は、歯科医師免許取得後に、学会認定の研修施設で5年以上の研修を行い、専門医試験に合格した歯科医師に与えられます。2018年9月時点で、153名の専門医がいます。

これらの制度により、高い専門性と知識・技術を有する医師・歯科医師が育成され、信頼性の高い病理診断が提供されています。

学会誌と会員数

学会は、年2回（春・秋）『日本病理学会会誌』を発行し、最新の研究成果や情報を会員に提供しています。2023年現在、会員数は4,550名を超え、日本における病理学の中核を担う組織として、その存在感を示しています。

日本病理学会の貢献

日本病理学会は、病理学研究の進歩、病理診断の高度化、そして生涯教育を通じた人材育成に大きく貢献しています。これらの活動は、日本の医療水準の向上に不可欠であり、ひいては国民の健康と福祉に資するものです。 学会の今後の活動にも期待が高まります。

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