日本童謡協会

一般社団法人日本童謡協会は、日本の童謡文化の振興と普及を目的として活動している団体です。この協会は、童謡の創作と普及を促進するために、さまざまな事業を展開しています。会員は、協会の趣旨に賛同する詩人や作曲家に限定されており、日本の童謡界を代表するクリエイターたちが集まっています。また、協会の活動を支援する賛助会員や会友制度も設けられています。正式名称は「一般社団法人日本童謡協会」であり、略称として「ACS」が用いられています。日本音楽作家団体協議会や楽譜コピー問題協議会にも加盟しており、音楽著作権に関する活動にも積極的に関わっています。

協会の主な事業としては、「童謡祭・新作展」、「童謡こどもの歌コンクール」、各地の「童謡まつり」の開催があります。これらのイベントは、童謡の魅力を広め、次世代の童謡作家や歌い手を育成する重要な役割を担っています。また、「日本童謡賞」や「童謡文化賞」の選定・主催も行っており、優れた童謡作品や童謡文化に貢献した人物を顕彰しています。さらに、海外の図書館に対して童謡著作物の提供を行うことで、日本の童謡文化を世界に広める活動も行っています。出版活動としては、年刊の童謡詩集や楽譜集、CDの刊行など、童謡作品を広く普及させるための取り組みも行われています。会員向けの会報「日本童謡協会」も発行しており、協会内外の情報共有に努めています。

協会の沿革を辿ると、1969年2月に結成され、初代会長には詩人のサトウハチローが就任しました。同年から日本童謡賞を制定し、童謡の創作活動を奨励してきました。1977年からは年刊童謡詩集を刊行し、童謡祭では、詩集に掲載された詩に曲をつけた新曲発表を行うなど、詩と曲の融合を促進しています。1984年には「童謡の日」（毎年7月1日）を制定し、童謡文化への関心を高めるための活動を行ってきました。1989年8月25日には、社団法人として文部省から正式に認可され、公的な団体としての地位を確立しました。1996年以降は、「こどものコーラス展」を毎年開催し、合唱を通じた童謡の普及にも力を入れています。2002年には、童謡文化賞を制定し、童謡文化への貢献を多角的に顕彰しています。

歴代会長には、サトウハチロー（1969年 - 1973年）、中田喜直（1979年 - 2000年）、湯山昭（2001年 - 2023年）、早川史郎（2023年 - ）が名を連ねており、それぞれの時代を代表する音楽家や詩人が協会の発展に貢献してきました。

日本童謡協会は、童謡の創作・普及活動を通じて、日本の豊かな文化を次世代に継承していくことを目指しています。童謡は、子供たちの成長に不可欠な要素であり、美しい言葉やメロディーは、子供たちの感性を育み、豊かな心を育む力を持っています。協会は、これらの価値を大切にし、童謡文化の発展のために、今後も積極的な活動を続けていくことでしょう。

詳しい情報については、以下の公式サイトをご覧ください。

一般社団法人日本童謡協会

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