日本美普教会

日本美普教会

日本美普教会（にほんみふきょうかい）は、メソジストの流れを汲む日本のプロテスタント教派の一つです。

特徴

日本美普教会の特徴は、その成立の背景にあります。『教派別日本基督教史』によると、美普教会（The Methodist Protestant Church）は、1830年にメソジスト監督教会（米国メソヂスト教会）から分離しました。教義においては、創始者であるウエスレーの思想を受け継ぎ、メソヂスト教会と共通しています。

分裂の主な理由は、教会政治における意見の相違でした。当時のメソジスト監督教会では、立法の権限が教職者に集中しており、平信徒や定住伝道者は政治に参加できませんでした。この体制は監督によって主導され、異議を唱えることが難しい状況でした。

しかし、時代の変化とともに、この教会政治に対する不満が高まり、有力な定住伝道者や信徒の間から、教会政治への参加を求める声が上がりました。美普教会は、教職者と信徒が平等な立場で教会政治に参加できる体制を理想とし、監督や長老といった役職を置かないことを特徴としました。信仰や教義においては、母体であるメソジスト教会と変わりありません。

沿革

1828年：米国メソジスト監督教会からメソジスト・プロテスタント教会として独立。
1880年：エイチ・ジー・ブリテン宣教師が来日。
1886年：横浜英和学校（現：青山学院横浜英和中学校・高等学校）を設立。
1897年：エフ・シー・クライン宣教師が中心となり名古屋英和学校および神学校（後の名古屋学院）を設立。
1892年：最初の年会を開催。日本美普教会が成立し、東京、横浜、静岡、名古屋の4教区が設立。
1916年：日本人教職者の稲沼鋳代太が年会議長に就任。
1941年：日本基督教団設立にあたり日本メソヂスト教会と合同し、第2部を形成。現在は、日本基督教団更新伝道会として活動を継続。

参考文献

『日本美普教会年譜』
『メソジスト・プロテスタント・チャーチ・イン・ジャパン（クランメル論集）』
『教派別日本基督教史』

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