日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアム

日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアムについて

一般社団法人日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアムは、日本国内のテレビドラマや番組の脚本や台本を収集し、一部を一般に公開する活動に取り組んでいる団体です。2012年に設立され、千代田区四番町の日本放送作家協会内に本部を構えています。このコンソーシアムは、前身となる「日本脚本アーカイブズ特別委員会」の活動も受け継いでいます。

歴史的背景

この団体の設立のきっかけは、2003年3月に国会の総務委員会にて行われた市川森一氏の証言にあります。市川氏は当時、日本放送作家協会の理事長であり、テレビ番組の脚本の保存に関して重要性を訴えました。この発言を受けて、賛同者が募り、日本放送作家協会内に「日本脚本アーカイブズ特別委員会」が発足しました。

日本では文化遺産としての脚本の保存活動はほとんど行われておらず、多くの古いテレビ脚本が廃棄されている状況が続いていました。このため、2005年10月には文化庁の支援を受けて「日本脚本アーカイブズ準備室」が設置され、集められた脚本の収集が本格化しました。テレビ関係者や遺族からの寄贈によって、2008年には2万5000冊以上の脚本が集まっていました。

2012年3月31日には、これまでの特別委員会が解散し、現在の推進コンソーシアムが発足しました。活動の一環として、2014年には国立国会図書館で1980年以前に放送されたテレビ番組の脚本約2万7000冊の公開が実施され、その後の年代の台本も川崎市の市民ミュージアムに寄贈されることが決まりました。さらに、2018年には日本アニメ脚本・脚本家データベースが公開されました。

組織構成と役員

同コンソーシアムの運営には多くの専門家や研究者が関与しており、2017年6月時点の役員には、代表理事に池端俊策氏を、副代表理事には上滝徹也氏や今野勉氏が名を連ねています。また、常務理事には事務局代表として石橋映里氏が参与しています。このほかにも、日本放送作家協会の理事や、さまざまなメディア関連団体からの理事によって支えられています。

協力団体

日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアムの活動は、幅広い団体の協力を受けており、東京大学大学院情報学環や日本民間放送連盟、文化庁、総務省、国立国会図書館など、多数の機関が関与しています。これらの協力により、脚本の収集・保存だけでなく、広く一般に対する情報提供や教育的活動も行われています。

まとめ

日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアムは、テレビ脚本の収集と保存を通じて、日本の映像文化の保存と継承を目指しています。様々な関係者と連携しながら、貴重な文化遺産を未来に残すために、引き続き努力していく所存です。

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