日本脳神経外科学会

一般社団法人日本脳神経外科学会（JNS）は、日本の脳神経外科領域における主要な学術団体です。1948年5月4日の設立以来、日本の脳神経外科学の発展に貢献し続けています。

当初は日本脳・神経外科研究会として発足し、1952年には日本脳・神経外科学会へと改称されました。その後、2003年には社団法人、そして2012年には一般社団法人へと組織形態を変えながら、活動を継続しています。

JNSの活動目的は、脳神経外科学に関する学理とその応用の研究発表、会員間の知識交換、そして国内外の関連学会との連携協力を通して、脳神経外科学の進歩と普及を図り、ひいては日本の医学、特に脳神経外科の発展に寄与することです。

国内においては日本医学会に加盟し、国際的にも世界脳神経外科学会連盟やアジア・オーストラレイシア脳神経外科学会に所属しています。さらに、日本定位・機能神経外科学会、日本脳卒中の外科学会、日本小児神経外科学会など、多くの関連学会がJNSに連合体として含まれており、日本における脳神経外科関連研究の大きなネットワークの中核を担っています。

JNSの活動は多岐に渡り、学会誌の発行、研究会やシンポジウムの開催、教育研修プログラムの実施などが挙げられます。特に、学会誌の発行は、研究成果の発表と情報共有という点で重要な役割を果たしています。

JNSが発行する代表的な学術雑誌として、『Neurologia medico-chirurgica (NMC)』と『NMC Case Report Journal』があります。NMCは1959年に創刊された歴史ある雑誌で、査読付き論文を含む英語論文が掲載され、印刷版とeジャーナルの両方で発行されています。一方、NMC Case Report Journalは2014年に創刊されたeジャーナルで、こちらも査読付きの英語論文が掲載されます。両ジャーナルとも、学会が著作権を保有し、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CC BY-NC-ND)の下で公開されています。NMCは有料購読ですが、NMC Case Report Journalは無料購読となっています。

このように、一般社団法人日本脳神経外科学会は、学術誌の発行、研究発表の場、そして関連学会との連携を通して、日本の脳神経外科学分野の進歩発展に大きな役割を果たす、重要な学術団体であると言えるでしょう。その活動は、国内外の研究者や医療従事者にとって、貴重な情報源であり、ネットワークのハブとなっています。今後も、脳神経外科の最先端研究を推進し、日本の医療水準の向上に貢献していくことが期待されます。

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