日本軽種馬協会

公益社団法人日本軽種馬協会（JBBA）

公益社団法人日本軽種馬協会（通称JBBA）は、日本における軽種馬の生産や競馬の発展を目的とした内閣府所管の団体です。この協会は、主に種牡馬の管理やセリ市場の支援を通じて、日本国内の馬産業に貢献しています。その由来は戦前の日本サラブレッド協会にさかのぼり、様々な変遷を経て現在の形に至っています。今の会長は元衆議院議長の河野洋平氏、副会長には日高軽種馬農業協同組合の木村貢氏、青森県軽種馬生産農業協同組合の山内正孝氏などが名を連ねています。

JBBAはもともと全国のサラブレッド生産者による組織であり、日本のサラブレッドの販路を拡大する活動に力を入れてきました。このため、国内産馬の保護を重視しつつ、優れた外国の種牡馬や繁殖牝馬を導入し、日本の馬産の質を向上させ、海外へ輸出する取り組みも進めています。また、地方競馬の振興や生産地への支援策として、生産者賞の創設や牝馬限定競走の開催も行っています。

さらに、農村支援として、後継者のいない高齢生産者のための撤退支援なども実施しています。JBBAの種牡馬は農林水産省やJRAが購入したものが多く、全国に3ヶ所の直営種馬場があります。しかし、民業に圧迫する形での種牡馬の提供に対する批判も存在しています。

競馬ファンに向けては、「競走馬のふるさと案内所」を運営し、引退した競走馬とのふれあいの場を提供しています。加えて、競走馬や種牡馬の血統、競走成績などを記録したデータベース「JBIS（Japan Bloodstock Information System）」を持ち、1987年からサービスを開始しています。JBISはインターネット上でも情報提供を行い、一般の競馬ファン向けには『JBIS-Search Premium』といったサービスも展開しています。2023年時点で、JBISには1972年以降に生まれた約103万頭の情報が蓄積されています。

沿革と業務内容

JBBAの歴史は1946年に設立された社団法人サラブレッド協会に始まり、その後何度かの改組を経て現在に至ります。1955年に社団法人日本軽種馬協会に改組され、業務の中心は軽種馬の生産と流通の向上、種牡馬の管理などです。具体的には、種牡馬の繋養及び種付け、軽種馬の生産・育成・改良に関わる衛生管理、セリ市場への支援、育成技術者の養成、そして競走馬に関する情報の整備・提供など多岐にわたります。また、競走馬の馬名の審査も行っています。

主な施設と繋養種牡馬

JBBAは日高、胆振、十勝、東北、宮城、那須、千葉、南九州に「競走馬のふるさと案内所」を、静内、七戸、九州には直営種馬場を持っています。現在、静内種馬場ではアニマルキングダムやカラヴァッジオ、九州種馬場ではケープブランコなど、数多くの種牡馬が繋養されています。過去には数々の著名な種牡馬も在籍しており、各地での馬産活動に影響を与えてきました。

公益社団法人日本軽種馬協会は、競馬の発展を目指して活動する重要な組織であり、今後もその役割はますます重要になっていくことでしょう。

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