日本鉄道旅行地図帳

日本鉄道旅行地図帳について

『日本鉄道旅行地図帳』（にっぽんてつどうりょこうちずちょう）は、新潮社が編集・発行した鉄道に関するムックです。この刊行物は、新潮「旅」ムックシリーズの一環であり、地図研究家の今尾恵介が監修を務めています。2008年5月に初版がリリースされ、以降毎月18日に新たな号が発行されています。このシリーズは全12号と別巻3冊、増結版を加えた合計16冊から構成されていて、全号を保管するための専用バインダーも市販されています。

主な特徴

この冊子の最大の魅力は、日本初となる正縮尺の鉄道地図を特徴としている点です。読者は、鉄道旅行を計画する際に考慮すべき魅力的なスポットを効率的に把握できます。特に、現存する鉄道路線だけではなく、既に廃止された路線や駅、また貨物鉄道や森林鉄道、鉱山鉄道といった特色ある鉄道に焦点を当てた「廃線鉄道地図」が掲載されており、地図上でそれらの路線の痕跡を再現しています。

内容構成

『日本鉄道旅行地図帳』は、巻頭に詳細な地図帳、巻末には「駅名一覧」が掲載されていて、駅名一覧では廃駅情報も含む、各路線の歴史を知ることができる構成になっています。また、情報提供の他にもコラムや特集記事、連載形式の記事が掲載されており、読者を飽きさせることがありません。例えば、車窓から楽しめる絶景を紹介する「車窓絶景100選」や、名駅舎をまとめた「名駅舎100選」など、鉄道愛好者にはたまらない内容が豊富に揃っています。

号ごとの特集内容

このシリーズは全12号から成り、各号には地域特集があります。以下は、特定の号の一部の内容です：

1. 1号「北海道」 - 簡易軌道全線全駅の特集。
2. 2号「東北」 - 古地図を楽しむ私鉄「奥の細道」特集。
3. 3号「関東1」 - 群馬県や埼玉県の地域特集。
4. 4号「関東2」 - 箱根富士大鳥瞰図を掲載し、様々な情報を紹介。
5. 5号「東京」 - 東京都区部に焦点を当てた特集。

（中略）

12. 12号「九州・沖縄」 - 肥薩線や関係のある観光地を紹介。

増結と別巻

また、増結版として「乗りつぶしノート」という白地図帳もあり、さらに別巻として「朝鮮・台湾」、「満州・樺太」、「東日本大震災の記録」なども発行されています。これにより、利用者はより広範な情報を得ることが可能です。

売上と人気

このシリーズは、刊行してから予想以上の売上を記録し、特に『九州編』の出版時には累計135万部を超えました。また、2010年からは同じ編集チームによって「日本鉄道旅行歴史地図帳」シリーズも展開され、引き続き人気を博しています。

まとめ

『日本鉄道旅行地図帳』は、鉄道環境に興味がある方、旅行計画を立てる際に非常に役立つ資料です。地図だけでなく各エリアの特集や興味深いコラムも充実しており、鉄道ファンのみならず多くの人々に愛されている書籍です。

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